カリブ海の東端にある独立国家、バルバドス

カリブ海の東に点々とつながる小さな島々、小アンティル諸島。ここには8つのミニ国家といくつもの欧米の海外領土があります。今回紹介するのは、その中で一番東にある独立国家バルバドスです。人口は約28万人、面積は日本の種子島と同じぐらい。小アンティル諸島には火山島とサンゴ礁からできた島がありますが、こちらは後者で、島の中央にある標高341メートルのヒラピー山をのぞけば、平坦な地形が広がっています。この島も他の小アンティル諸島と似たような歴史をたどり、イギリス植民地時代に大規模なプランテーション農業が行われ、アフリカから多くの黒人が奴隷として連れて来られました。現在の島民の9割がその子孫です。イギリスから独立したのは1966年でした。

世界遺産の旧市街があるカリブの国、バルバドスの見どころ教えます!(前編) 世界遺産の旧市街があるカリブの国、バルバドスの見どころ教えます!(前編)

カリブの中では、経済的にも恵まれた国

バルバドスはカリブ海諸国の中ではいち早く民主化や議会政治が進みました。経済もカリブ海諸国の中では、バハマの35位、トリニダード・トバゴの40位に次いで、2014年の一人当たりGDPが世界49位(日本は27位)と、発展しているほうです。かつてはサトウキビ産業に頼っていましたが、今では観光業が盛ん。首都は島の南西部にある人口約9万人のブリッジタウン。ここは早くからイギリスの植民地化が進んだため、17〜18世紀にかけて建てられた古い建物が今も数多く残っています。それらは2011年に、「ブリッジタウンの歴史地区とギャリソン」の名で、世界遺産に登録されました。

世界遺産の街並を見学してみよう

スペインがカリブ海や中南米に造った多くの植民市が、碁盤の目状なのに対し、ブリッジタウンは当時のイギリスの街区のように、曲がりくねった街路が特徴です。この世界遺産の旧市街にあるおもな古い建物は、1630年に建てられたセント・メリーズ教会、1789年に再建されたセント・ミッチェル・カテドラル、1874年に完成した議事堂など。市の南には、イギリス軍の駐屯地跡の「ギャリソン」があり、ここも旧市街と共に世界遺産に登録されています。時計塔のあるメインガート、セント・アン要塞、1790年から建築が始まったバルバドス博物館の建物(旧軍刑務所)などがギャリソンの見どころです。

あの有名俳優の先祖がここで農園を経営していた?

島の他の見どころも紹介しましょう。島の北にある「セント・ニコラス・アビー」は、17世紀に建てられた英国式の邸宅です。サトウキビ農園を持っていた農園王の家で、現在はその1階部分が一般に公開されています。ここで気になるニュースを。TVドラマ「SHERLOCK」や映画「イミーテーション・ゲーム」などでいま、日本でも人気の英国俳優ベネディクト・カンバーバッチですが、その先祖は1690年代から1838年までこのバルバドスでサトウキビ農園を営んでいたというのです。カンバーバッチは少し珍しい姓ですが、その関係でバルバドスにはカンバーバッチ姓が少なくないとか。(後編につづく)