緑のカリブ海に空いた青い穴

世界中にはいろいろな海があり、その色も深い青から緑に近いものまでさまざまですが、私の中のNo.1はカリブ海です。サンゴ礁が続く浅い海の色は、まさにエメラルドグリーン。よく写真で見て、「色をつけたのではないか」と思ってしまいがちですが、まさにあの色、そのままのきれいな海が見られます。さて、そのエメラルドグリーンの海に、ぽっかりと深い青をした丸い穴が空いているという、不思議な風景がカリブ海にあることをご存知ですか。その名も「ブルーホール」といいます。

中米にある世界遺産の美しいサンゴ礁。そこにぽっかりと空いた穴「ブルーホール」(前編) 中米にある世界遺産の美しいサンゴ礁。そこにぽっかりと空いた穴「ブルーホール」(前編)

あまり知られていない中米の小国

中米のカリブ海に面した小国ベリーズ。あまり聞き覚えがない国でしょう。大観光地を持つメキシコやグアテマラといった周辺の国々に比べると、大きな観光地がないため日本からのツアーも多くはありません。土地が狭いため、リゾート開発も遅れています。しかしここには、すばらしい海があるのです。サン・ペドロやキーカーカーといった沖にある島からの、ダイビングやシュノーケリングツアーが盛んですが、その中でも人気があるのが、このブルーホールへ行くツアーです。

世界遺産に登録されたサンゴ礁の一画に…

ブルーホールのある一帯は、「ベリーズ珊瑚礁保護区」として1996年にユネスコの世界遺産に登録されました。サンゴ礁でできた島が150以上ある、世界第2位の広さを持つサンゴ礁です。その中のライトハウスリーフと呼ばれるサンゴ礁の一画に、直径313m、深さ120mという巨大なブルーホールがあります。周囲がエメラルドグリーンなのに、そこだけ色は濃い青。まるで緑の中に青い滴を落としたようです。いったいどうしてこんな地形が出来たのでしょうか。

どうしてこのような地形ができたの?

ブルーホールは、浅瀬の海の海底にあった洞窟や鍾乳洞が何らかの原因で陥没し、ぽっかりと穴があいてしまったという地形です。まわりが浅くなければ、色は変化せず、あっても気づきません。世界にはこうしたブルーホールがいくつもありますが、このベリーズのものがもっとも大きく美しく、有名なのです。(後編へ続く)