グローバル化から取り残された場所とは

世界のグローバル化が進み、インターネットや携帯電話の普及によって、その国や地域のもつ独自性が薄れつつあります。民族衣装を捨ててみんなが同じような服装になり、ライフスタイルも西洋化が進みました。そんな中でいまだに独自の文化や生活習慣を保ち続ける場所があります。それは社会主義の国でグローバル化の自由がなかったり、貧しさゆえだったりするのですが、そういう場所こそ異国情緒タップリで旅の楽しさを感じられるというのは皮肉なものです。それらの場所にもグローバル化の波がやがて押し寄せることでしょう。失われてしまう前に是非、こうした希少な場所を訪れてみませんか?

世界遺産の街ハバナでホームステイ

アメリカと敵対しているためにアメリカの力が及ばずにいる国、キューバ。経済制裁によって国の経済は疲弊していて、世界遺産の町ハバナはスペイン風のコロニアルな街並みだったのですが、今では老朽化が進み、人が普通に住んでいるのに町全体がまるで巨大な遺跡のようです。それでも室内はきれいに整えられ、人々はこれまた古い年代ものの電化製品を修理しながら大事に使っています。キューバには認可を受けた一般家庭が部屋貸しをしている「カサ・パルティクラール」という民宿があり、ホテルより割安で泊まれ、しかもキューバ人の生活を垣間見ることができます。

クラシックカー天国

キューバ名物といえばクラシックカー。キューバでは経済封鎖によって1959年の革命前に作られた車のみが売買可能だったため、50年代のアメリカ車最盛期の名車が長い間手入れされながら使われてきました。コロニアルな街並みによく手入れされたクラシックカーが非常によく似合い、そこにいると時代をさかのぼったような気分になります。ハバナではこのクラシックカーのタクシーに乗ることもできます。カメージョと呼ばれる大型のトレーラー型のバスも名物ですが、2011年に車の売買が自由になったので、この風景も近い将来失われていくだろうと思われます。

美しい田舎の町トリニダー

ハバナから450km離れた町トリニダーも世界遺産に指定されています。旧市街には17〜19世紀に建てられた二階建ての家々が並び、瓦屋根に原色に塗られた壁が美しく、やや色あせた様が時代を感じさせます。石畳を馬やロバが引く荷車が通り、私が滞在していたときは農家のおじいさんが大きな豚を散歩させていてビックリしました。元々は製糖工場にサトウキビを運搬するのに使っていた蒸気機関車が、今では観光用に木製の客車を引いて走っています。こうした時代に取り残されたかのようなキューバの風景は、これから先のアメリカとの関係次第で大きく変わっていくのかもしれませんね。