キューバ革命が生んだビンテージカー

キューバといえばクラシックカーをイメージする人も多いと思います。首都ハバナから小さな田舎の町まで、至るところで1940〜50年代のアメリカのビンテージカーが現役で走っている光景は、マニアには垂涎ものでしょう。革命前のバチスタ政権はアメリカ合衆国の傀儡といわれ、キューバは政治、経済などあらゆる分野でアメリカの強い影響を受けていました。その時代にアメリカからの資本の流入とともにキューバに持ち込まれたアメリカの自動車産業黄金期の名車たちが、1959年の革命の後にとり残され、その後も大事に修理されながら今日まで乗り続けられてきたのです。

超カッコいいビンテージカーが乗り合いタクシー!? 超カッコいいビンテージカーが乗り合いタクシー!?

ビンテージカーが乗合タクシーに

状態のいいビンテージカーは外国人観光客のチャータータクシーとして使われ、ハバナ・ビエハやベダード地区の五つ星ホテルの前にずらりと並んで客待ちをしています。その姿はなかなか壮観です。一方、修理に修理を重ね、日本ならとっくの昔にスクラップになっていてもおかしくないようなアメ車は、個人のマイカーの他にハバナの乗り合いタクシーとして活躍しています。私が最初にハバナを訪れたときは、これらの乗り合いタクシーには外国人は乗れないといわれたのですが、今回2015年には問題なく乗ることができました。

勇気を出して、「マキナ」に乗ってみたい!!

ビンテージカーの乗り合いタクシーは「マキナ」と呼ばれています。路線が決まっているので、スペイン語ができて土地勘がある程度ないと、外国人旅行者が利用するのはちょっと難しいかもしれません。一番利用しやすいのはハバナ・ビエハの中央公園の前、ホテルテレグラフォ横のネプトゥーノNeptuno通りから、ベダード地区の中心、ホテルハバナリブレ前まで行くルートでしょう。ドライバーに「オテルアバナリブレ?」と聞いてうなずいたらOKです。この距離なら料金は10人民ペソ(約50円。兌換紙幣のCUCではありません)です。

なんとか世界遺産にできないものか

マキナに乗るときの注意がひとつ。ドアを閉めるときは、古いからと勢いをつけてバン!と閉めがちですが、なにしろ相手はビンテージもの、静かに閉めるようにしましょう。今回の旅行で何回かマキナに乗りましたが、車内のコンディションも様々でした。錆だらけでボロボロ、座ると沈み込んでしまうようシートの車は、あと何年走れるのでしょう。アメリカの資本がまた入るようになってキューバ人が自由に自動車を買えるようになったら(既に自動車の輸入制限は撤廃済み)、いつかこれらのアメ車も姿を消すのかもしれません。ガタガタとマキナに揺られながら“ハバナ旧市街と50年代のアメリカ製自動車”として世界遺産に登録されたらいいのになあ、と思うのでありました。