- ナイト‘Iyah’彩子
- 在キングストン12年。96年レコードバイヤーとして単身渡ジャマ。アーティストのインタビューやジャマイカ情報の寄稿、音楽・TVのコーディネーター、通訳、バイヤー。自宅スタジオで趣味半分の音楽作り。ジャマイカの自然、食、音楽、人、言葉を愛してやまない2児の母。パトワ語で夢を見るようになった今日この頃。
出発エリアをに変更しました。
デヴォンハウス。1922年までスティーベルの娘が住んでいた
車でキングストンの街を走ると、真っ白なお屋敷デヴォンハウスの前を必ず一度は通りかかるはず。この豪邸デヴォンハウスは、1881年にジョージ・スティーベルという男によって建てられた、まさに彼のドリームハウスでした。スティーベルは、ユダヤ系ドイツの商人とジャマイカ人のお手伝いの間に生まれました。大工をしていましたがその後、ベネズエラで金を掘り当て莫大な富を得て彼は、家族と住むため、53エーカーもの広大な土地を購入し、そこにこのデヴォンハウスを建てたのです。(この他にも彼は98軒もの不動産を島内に所有していたというからそのリッチぶりは圧巻!)
舞踏場の天井は、ウェッジウッドで飾られていて、美しいクリスタルのシャンデリアにうっとり。ベートーベンも使っていたタイプといわれる英国最古の歴史を持つブロードウッドのピアノ
デヴォンハウスを訪れたら是非体験して欲しいのが、ここの「お屋敷ツアー」です。1967年にジャマイカ政府がデヴォンハウスの管理を始め、1982年よりお屋敷の中を見られるようになりました。豪華な部屋の数々は、ジャマイカやその他のカリブ諸国、イギリス、フランスのアンティーク家具や照明で飾られ、当時のグレートハウスの様子が忠実に再現されていて、つかの間19世紀にタイムトリップができます。当時のままのパッチワークやレースのベッドカバー、ガラスの哺乳瓶、ティーセットなど目に入る小物たちもまるで「スティーベル家」におじゃましている様な、物語に入りこんだような気分を盛り上げてくれるはずです。是非足を運んでみる価値ありですよ!
アイスクリーム屋。日曜日は、外まで客の行列が続く。コーンはJ$100、ワッフルはJ$270。日曜だけは夜10時まで開いていて、その他の日は6時まで。とにかくアイスがでーっかい!
キングストニアンにとってデヴォンハウスは、有名なアイスクリーム屋さんがあることでも人気のスポットです。子供から大人までデヴォンハウスに来たら、大きな庭の木の下、大豪邸を背にアイスクリームを食べるのもここでのお楽しみ。20種類以上あるフレーバーの中でも一番人気は、デヴォンスタウトという黒ビールのアイス、次はラムアンドレーズンだそうです。さすがアルコール好きなジャマイカン!その他にもマンゴやサワサップといったジャマイカのフルーツを使ったアイスはさっぱりしていてヘルシーで、暑いキングストンでクールダウンするのに最適です。
このペストリーショップと隣のアイスクリーム屋さんは、かつてスティーベル家の使用人たちが台所として使っていたエリア。周りにもレンガで出来たお土産屋さんやレストランがたくさん立ち並ぶ
アイスクリーム屋の隣にはペストリーショップが建っています。ブレッドプディングやサツマイモのプディングといったジャマイカのスイーツ(J$115)やチキンのパティ(J$110、通常の半月型でなく巾着型)はデヴォンハウスならではのオリジナルと定評があります。私はここのカラルーローフ(コッペパンの中にジャマイカのほうれん草のような野菜のソテーが入ったもの)が大好物。お昼頃に行くと焼きたてが手に入りますよ!「お屋敷ツアー」の後は、是非アイス片手に、スイーツを買い込んで、大きな庭の木の下に毛布を敷いて、しばしデヴォンハウスピクニックを楽しんでください。
■Devon House(デヴォンハウス)
住所:26Hope Rd.
電話:(876)929-6602
敷地内へ入るのは無料(9:30〜22:00)
デヴォンハウスツアー(英語ガイド付き、20〜30分)
月曜〜土曜(9:30〜4:30)写真撮影可能
大人US$5(J$300)子供(12歳以下)US$2(J$100)
www.devonhousejamaica.com
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/09/25)
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