南米大陸にも近いカリブのミニ国家

カリブ海に浮かぶ多くの島々。その東に点々と連なる小アンティル諸島には数々のミニ国家がありますが、今回紹介するのはその一番南、あと20kmほどで南米大陸という場所にある国、トリニダード・トバゴです。その名のとおりこの国は、おもにトリニダード島とその1/10ほどの大きさしかなないトバゴ島という2つの島からなっています。その面積は日本の千葉県ぐらい。日本ではあまりなじみのない名前かもしれませんが、ここで行われるカーニバルは、リオデジャネイロとヴェネチアと並ぶ、「世界3大カーニバル」といわれているんですよ。

カリブの国なのにインド人が多いトリニダード・トバゴ。どんな歴史があるの? カリブの国なのにインド人が多いトリニダード・トバゴ。どんな歴史があるの?

カリブの国なのにインド人が多い訳は?

この国も、他の小アンティル諸島の島々と同様、コロンブスによって発見された後、スペインの植民地を経て1800年ごろにイギリスの植民地になりました。当初は奴隷制による大規模なプランテーション農業が行われていましたが、1830年に奴隷制が廃止になったので人手不足になり、その後は当時イギリス領だったインドから多くのインド人の契約移民がやってきます。そのため、現在のこの国の民族構成は、4割がアフリカ系黒人、4割がインド系、残りの2割が混血とその他という構成になっています。つまり、カリブの国なのにインド人率が非常に高い国なのです。インドではおなじみの色水をかけあうお祭り“ホーリー”が、カリブの国で行われているって不思議ですね。

中南米の中では平和な歴史をたどる

1962年にトリニダード・トバゴはイギリスから独立します。黒人とインド人は“ほぼ同数”ですが、この国では深刻な人種対立はあまり起きて来なかったようです。政治は黒人系、経済はインド系に分かれて住み分けが行われているとか。政治はカリブの国の中では安定しており、平和裏に政権交替が行われています。それも他の国と違い、豊富な石油と天然ガスという資源があるからでしょう。そして近年は観光にも力を入れています。この国は欧米ではポピュラーな観光地で、とりわけ、毎年2〜3月に行われるカーニバル時期は、観光客でいっぱいになります。