インドのコーヒーの歴史は南インドに始まる

インドにコーヒーの木がもたらされたのは17世紀。南インド、カルナータカ州のイスラム教徒が聖地メッカに巡礼に行った際にコーヒーの木を持ち帰ったのが始まりといわれています。現在でもカルナータカ州は、コーヒーを多く産出。特に産地として有名なチクマガルール近辺を旅していると、バスはいくつものコーヒー農園を通り過ぎ、可憐な白い花をつけたコーヒーの木を車窓から眺めることができます。

紅茶だけではない!インドのコーヒー事情 その2 紅茶だけではない!インドのコーヒー事情 その2

「北のチャイ」、「南のコーヒー」という分布図に変化が?

インドでよく飲まれる飲み物としては北インドがチャイ、南インドがコーヒーという分布。インドの紅茶の主な生産地が、ダージリンやアッサムなどの銘柄で有名なインド北東部、コーヒーの主な生産地が南インドのカルナータカ州であることを考えるとごく自然なことだといえるでしょう。しかし、最近はこの分布状況にも多少の変化が訪れてきています。

大都市を中心にカフェ文化が浸透中!

開放経済政策をとって以降、インドにも全国規模で展開するカフェチェーンができ、大都市を中心に進出しています。インド資本の「カフェ・コーヒー・デイ」は、コーヒー豆の一大生産地であるカルナータカ州を中心に全国展開し1400以上の店舗数を誇ります。店内では、テレビが流行の映画音楽を流し、ワイファイも使えるなど、若者を中心におしゃれなスポットとして人気を集めています。南インドのミルクコーヒーだけでなく、エスプレッソやカプチーノなど街中のコーヒースタンドにはない「新種コーヒー!」も楽しむこともできます。

カフェチェーンの全国展開により北インドにもコーヒー文化が!

そんなカフェチェーンの全国展開により「南インドで伝統的に飲まれているモノ」であったコーヒーが、じわじわとチャイ文化圏である北インドにも浸透してきています。旅行者が世界中でお世話になっている「スターバックスコーヒー」も、インドの財閥タタとの合弁でデリーとムンバイ、そしてプネーに進出。イタリアとの合弁となった「バリスタ ラヴァッツァ」も店舗数を増やしており、それに伴いコーヒー文化はさらに広がるものと思われます。インドを旅する旅行者が、スターバックスコーヒーで旅の疲れを癒すという時代が訪れたのかと思うと感慨深いものです。