大きく分けると南北二つの古典音楽

芸能大国インドを訪れたならば、古典音楽のコンサートに行ってみるのはいかがでしょうか?インドの歴史そのままに、古きヒンドゥー教の伝統を色濃く残す南インドの古典音楽、インド的なものとイスラームの影響がミックスされている北インドの古典音楽の二種類があります。情報は現地の英語新聞のイベント欄をチェックしたり、CDショップでオススメの音楽家を教えてもらうのがよいでしょう。

わが道を行く!?インド流古典音楽の楽しみ方 わが道を行く!?インド流古典音楽の楽しみ方

にぎやかな観客席に衝撃をうける!

初めてインドの古典音楽のコンサートに参加した時のことは今でも鮮明に覚えています。客席では演奏中も、ある人は音楽に合わせて気持ちよさそうにヒラヒラと手を動かし、ある人はリズムに合わせて手を叩く。また、ある人は音楽家の歌に合わせて、自分も一緒に歌っているのです!古典音楽と言えば西洋の古典音楽のように静かに身じろぎもせずに音楽を「鑑賞する」ものだと思っていたのですが、インドでは全く違いました。当たり前のことなのですが、古典音楽ですらも実にインドらしい!これは筆者にとって衝撃でした。

リアルタイムの反応がステージを作っていく!

今や日本でも、「インド人は映画館で大騒ぎしながら映画を観る」ということが知られていますが、古典音楽の会場でもその要素はみられます。もちろん大騒ぎはしませんが、音楽家がかっこいいフレーズを歌うと、即座に合いの手にも似た感嘆の声をあげるのです。観客が即座に反応すると、それに対して音楽家も反応し、さらに良いパフォーマンスが引き出される。そういう意味では観客も一緒にステージを作り上げているともいえます。かと思えば、ただひたすら手を合わせひたすらうっとりと聴き入っている人もいるのです。観客席もまたインドの縮図であるとも言えるかもしれません。

舌打ちをするその理由は?

インドの人特有の感嘆を表すジェスチャーもあり、ステージだけでなく客席を観ていても十分に楽しいのです。首をゆっくりと左右に振ったり、手を少し上げて手のひらをくるっと回転させる動きなどがあります。その中で、外国人にとって一番違和感があるのが舌打ちです。時にコンサート中に客席から「チッ、チッ」と音が聞こえるのです。「演奏が気に入らなくて怒っているのかな?」と思ってその人を見ると、実はその逆。音楽に感心してうっとりとしているのですから不思議です。

「祈り」の手段としての音楽

インドでは音楽が「祈り」の手段の一つとしても存在しています。神々の名を唱え、讃える歌を歌うことによって神々からの恩寵が得られると考えるのです。古典音楽も歌詞はヒンドゥー教の神々について歌っているものばかり。客席でうっとりとしている人は、音楽的にも宗教的にも、恍惚感に浸っているのです。西洋の古典音楽とは一味違う、実にインドらしい古典音楽を是非とも現地で体感してみてください!