- 秋野ヒロシ
- パラオ在住。ダイビングガイド。97年に武者修行のために訪れた時に、この海に惚れ込み早10年。「データ」が大好きでいろんなコトをすぐに数字化して分析したがる「分析フェチ」。ブダイ以外の魚はだいたいイケルが、外洋性一発系の魚に果てしないロマンを感じる。日本酒より焼酎。肉より魚。苦手なのは甘い物。
出発エリアをに変更しました。
天気のよい日は本当に気持ちのよいダイブトリップとなる。日本にいたら普段なかなか目にすることも少ない見渡す限りの水平線もここなら日常の風景だ
旧首都コロールよりスピードボートで南西に50分。ジャーマンチャネルを抜けて船首を左に向けると目の前にはペリリュー州エリア特有の山の無いフラットな島々が現れる。その一つがゲドブス島である。
ゲドブスという名前もそうだが、パラオには日本人には呼びにくい(発音しにくい)島や物の名前が多い。正式に書くとNGEDEBUSと表記し、「N」からはじまる。この「N」が日本人には発音できない。このゲドブスもその例に漏れず呼びにくいし覚えにくいので、勝手にカタカナにしてゲドブスと読んでいる。
ちなみにパラオに来た最初の頃、この島の名前が覚えられずにいたら先輩から「え?覚えられない? 『ゲッ!どブス!!』って覚えろ」と無茶苦茶なことを言われた記憶がある。おかげ様で1発で覚えたが…いいのだろうか?そういう覚え方で・・・。
このカスミチョウチョウウオの群れが美しいゲドブスウォール。この美しい群れがあるからこのポイントは常に人気の上位に上がってくる
ゲドブスウォールはこの島の西側リーフの先端にあるダイブスポット。流れるときもありますが、基本的には初心者でも大丈夫。水中はスロープから先端に向かってドロップオフに変わっていく地形。そのリーフに沿って進んでいくと先端はコーナー状の張り出しになる。
このポイントのお勧めは先端に群れるカスミチョウチョウウオの大群。濃い青を背景に白と黄色の可憐なカスミチョウチョウウオが花吹雪のように舞う風景は、ここが水中だということを忘れさせるほど美しい。この景勝地はドロップオフの上から眺めてよし、下に潜って間近で見るのもよし。水中を上下左右好きなように移動できるダイバーは、好きな位置からこの花吹雪を見ることができる。
ダイビング中、リーフの上や岩影ではカメを見ることが出来る。パラオでは珍しくないので、だいたいどこかで会える。見たい人はガイドにリクエストしておこう
ゲドブスウォールのシーズンは11月から6月ごろまでが比較的安定していていいだろう。台風ができるシーズンは荒れぎみとなるが、台風自体が無いときなら夏でも潜ることができます。夏に訪れるときには自分の運を信じたいところ。このカスミチョウチョウウオが舞うゲドブスウォール。僕ら現地ガイドはこの魚の群れを見ると日本の桜を思い出す。いつの時代も桜は日本人の心なのでしょう。この水中花吹雪、晴れている日なら感動すること請負です。是非ご自分の目で見に来てはいかが?
午前中のダイビングが終わったら、このビーチでランチとなる。落ち着いた午後のひと時、南の島では幸せな時間が過ぎていく
アクセス:旧首都コロールのホテル滞在の場合は、各ダイビングサービスにより終日2ダイブ(送迎・ドリンク・ランチ付き)でUS110ドル(12,000円)前後+ペリリュー遠征代40ドル前後が必要になる。 ※レンタル機材など除く。
ポイントに近いペリリュー島にステイしてしまうのも一案。この場合、各ダイビングサービスにより送迎・ドリンク・ランチ付きで終日100ドル前後(2ダイブ)が相場となる。※レンタル機材は除く。
ペリリュー州海域でダイビングを行う際には、20ドルのダイビング税(許可証)が別途必要。
パラオでは安全装備のシグナルフロートの携行が義務付けられている、忘れずに。
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/12/25)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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