トンガと日本は、“かぼちゃ”で結ばれていた!?

前編からの続きです。さて、トンガと日本、ほかにも結びつきがあります。それは「かぼちゃ」です。ある資料によると、日本に輸入されて来るかぼちゃの輸入先は、ニュージーランド、メキシコに次いで第3位がトンガなのだそうです。“熱帯の島”とかぼちゃは、なかなか頭の中で結びつかないですね。日本でかぼちゃの需要が増えるのは冬。トンガ産のかぼちゃは10月ごろから日本に出回るとか。もともとトンガではココナッツオイルが主要な輸出品でした。ところが1980年代になり国際価格が下がると、経済が低迷。そこで考えられたのが、かぼちゃの生産でした。

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トンガに起きた“かぼちゃバブル”

1980年代、日本産のかぼちゃが出回るのはおもに夏場。すでにかぼちゃはニュージーランドやメキシコから輸入されていましたが、当時その時期は1〜5月限定だったので、その隙間を埋める時期を狙ってトンガでの栽培が考えられたようです。政府の協力を得て、日本のかぼちゃの種を持ち込んでの大規模なかぼちゃ栽培が始まりました。これは大当たりし、トンガに1990年代初めには「かぼちゃバブル」が訪れ、町に車が溢れ、電化製品が売れ、あちこちに「かぼちゃ御殿」が建ったといいます。

かぼちゃバブルの終焉。そしていま…

しかし、そのバブルも長くは続きませんでした。モノカルチャーに走り過剰生産になったこと、日本人の食の嗜好が変わりかぼちゃをあまり食べなくなったこと、ニュージーランドやニューカレドニアでもその時期にかぼちゃの栽培が可能になったことがあげられます。90年半ばにはトンガのかぼちゃバブルは早くも終了し、一部では大暴落による破産や負債があちこちで生じたといいます。その結果、いまでは全盛期の2割程度の生産量ということです。それでもトンガ産のカボチャの7〜8割の輸出先はいまだ日本。スーパーにあるかぼちゃからも、日本とトンガの関係の意外な結びつきが見えてきましたね。