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オーストリア・グラーツ・世界遺産の現地ガイド記事
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海外現地発ガイド通信

世界遺産、オーストリア南部の町グラーツ


掲載日:2020/03/13 テーマ:世界遺産 行き先: オーストリア / グラーツ

タグ: 街歩き 世界遺産 歴史


城山に時計台がある町

近くで見ると時計台の針は長い方が時間を、短い方が分を示している。最初は時間を示す針が1本あっただけで、後に分を示す針が加えられるが、時間より長い針は作れないので短い針になったとか。 近くで見ると時計台の針は長い方が時間を、短い方が分を示している。最初は時間を示す針が1本あっただけで、後に分を示す針が加えられるが、時間より長い針は作れないので短い針になったとか。

丘の上に顔を出すユニークな時計台はグラーツのシンボルとして良く知られている。四角い塔の4面に文字盤があり、その上に木製の回廊と四隅に出窓を乗せた変わった形をしている。標高123mの丘に小さな城が造られたのは10世紀半ばのこと。マジャル民族の攻撃に備えた砦だった。最初の時計台は13世紀に見張り塔として建設され、16世紀半ばに拡張されて町の火の見櫓の役目も果たしてきた。現在の姿になったのは1712年のことだった。ウィーンから南東の約150キロに位置する古都グラーツ。その歴史は古代ローマ帝国時代にまで遡り、中世からはハプスブルク家の町となって栄えた。神聖ローマ皇帝のフェルディナント二世やサライエヴォ事件で暗殺されたフランツ・フェルディナント大公がこの町で生まれている。グラーツ出身の著名人は多く、近年では指揮者のカール・ベームやニコラウス・アーノンクールがいる。

シュタイヤーマルクのプリンスと呼ばれたヨハン大公

グラーツ旧市街の中央広場には市庁舎の前にヨハン大公の像と泉がある グラーツ旧市街の中央広場には市庁舎の前にヨハン大公の像と泉がある

グラーツの見所は城山だけではない。市庁舎が建つ中央広場Hauptplatzを中心に広がる旧市街の美しさは、さすがに世界遺産登録の町、と頷くばかりだ。町のイベントは殆ど中央広場で行われ、季節ごとの祭りの際には広場に市が立つ。真ん中に大きな噴水があり、昼間は観光客が腰かけて休息している。泉に立つ像は町で絶大な人気を集めているヨハン大公(1752〜1859)。マリア・テレジアの三男、皇帝レオポルト二世の13番目の子供として生まれた王子。皇帝の位は長男のフランツ二世(後の一世)が継ぐが、あまたの兄弟の中でヨハン大公が最も優れていたと言われる。民主的な考えを持ち、農業や林業の重要性を感じて発展させ、教育に熱心で今日のグラーツ大学の基礎となる研究館を設立するなど人々のために尽くした。当時では非常に珍しく平民の娘と結婚したことも民衆に慕われる所以となった。

グラーツは路地や路地裏散歩が美しい

いつも賑やかな歩行者専用道路のシュポールガッセ いつも賑やかな歩行者専用道路のシュポールガッセ

中央広場の東側には古い路地が張り巡らされて散策するのが面白い。レストランがたくさんあって、どこに入ろうかと迷うほど。仕掛け時計広場Glockenspielplatzと呼ばれる小さな広場には、仕掛け時計のある館があり、毎日11時、15時、18時に窓が開いて民族衣装の木彫り人形が現れる。この広場の周りにもレストランがあるが、一番賑やかな通りは、中央広場の角から東へ延びるシュポールガッセだ。緩やかな坂道で、両側にショップやカフェ、レストランがぎっしり並んでいる。なかなかセンスの良い小物もあるのでショップを覗きながらゆっくり散策したい。坂を上り切った所の左側にシュロスベルク(城山)へ登る道がある。城山へは中央広場の北側、トラムが走る下の道からケーブルカーで上がるのが一般的だが徒歩で行くならこの道がお薦め。

珍しい二重螺旋階段のあるグラーツ城

芸術的な二重螺旋階段は、何度上ったり下りたりしても飽きることがない 芸術的な二重螺旋階段は、何度上ったり下りたりしても飽きることがない

シュポールガッセの途中から右方向へホーフガッセを歩いて行くと大聖堂が現れる。この辺りは店もなく静かな所だ。大聖堂の裏手にフェルディナント二世の霊廟があり、内部にはグラーツ出身のバロック建築巨匠フィッシャー・フォン・エアラッハが手掛けた美しい祭壇がある。ホーフガッセを挟んだ大聖堂の向かい側はグラーツ城だ。1438年に建てられた城は17世紀、フェルディナント二世が神聖ローマ皇帝になってウィーンへ引っ越してから輝きを失う。現在は州政府の建物になって一般公開されていない。一方、マクシミリアン一世の時代、1499年に造られた二重螺旋階段は見逃せない。双子の螺旋階段とも呼ばれ、入口から二手に分かれた螺旋階段が各階ごとにぶつかり合って最上階の4階まで上がっていく。階段は公開されており、無料で見学できるので是非、この見事な螺旋階段を昇り降りしてみよう。

データ

城山Schlossbergから眺めるグラーツの町。手前、ナマコのように見える緑色の建物はグラーツが誇るモダン建築のクンストハウス現代美術館 城山Schlossbergから眺めるグラーツの町。手前、ナマコのように見える緑色の建物はグラーツが誇るモダン建築のクンストハウス現代美術館

グラーツへのアクセス
ウィーンからは特急で約2時間半
ザルツブルクからは急行の直通電車で約4時間
グラーツ中央駅から旧市街の中央広場Hauptmarktへはトラムの1,3,6,7番で4つ目

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2020/03/13)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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