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海外現地発ガイド通信

トルコがウィーンにもたらしたカフェ文化は世界遺産になっている


掲載日:2016/08/09 テーマ:世界遺産 行き先: オーストリア / ウィーン

タグ: おもしろい カフェ コーヒー 歴史


コーヒー豆を置いて行ったトルコ軍

日本で“ホット”と注文すると出てくるコーヒーに匹敵する「ブラウナー」 日本で“ホット”と注文すると出てくるコーヒーに匹敵する「ブラウナー」

オスマン・トルコ軍は2度に渡ってウィーンを包囲し、ヨーロッパに脅威を与えた。優れた軍隊を誇っていたオスマン・トルコは兵力ではるかに勝っていたにもかかわらず、いずれもウィーンを陥落させることはできなかった。1度目はスレイマン大帝の時代にやって来たが、西ヨーロッパの秋の寒さに耐えられずに撤退。そして2度目にやって来たのは1683年のことだった。ウィーンの市壁突破に手こずっている間にハプスブルク側の援軍が到達し、慌てふためいてトルコ軍はウィーンから逃げ出した。この想定外の援軍到達によっぽど驚いたのであろう。着の身着のまま逃げて行ったかのごとく、色々なものを置き去りにしていった。その残留物の中に混ざっていたのがコーヒー豆である。

言い伝えではトルコ通の人物が一儲けした

カフェ・ツェントラルのオリジナル「ツェントラル風メランジュ」 カフェ・ツェントラルのオリジナル「ツェントラル風メランジュ」

当初このコーヒー豆を、ウィーン市民は駱駝のエサだろうと思っていた。廃棄処分されたコーヒー豆の袋も多かったが、ウィーンにはこれがコーヒーという飲み物になることを知っていた男がいた。コルツィツキーという東方貿易を手掛けていた人物である。トルコ語も話せたので包囲していたトルコの陣地をくぐり抜けて援軍を求めに行った立役者だった。戦勝の褒美に彼はコーヒー豆の袋が欲しいと願い出て大量に手に入れた。そうしてウィーンにカフェ1号店を開いた、というわけである。しかしこれらは全て言い伝えであり、戦時中に活躍した話もカフェ第一号店の話も伝説とされている。誰がどうしたかはともかく、17世紀末にはウィーンにカフェがあったのだった。世界初ではないが、結構早い。

その後はウィーンで独自の文化が発展していく

手前右の禿げ頭の人物、実は等身大アルテンベルクの人形 手前右の禿げ頭の人物、実は等身大アルテンベルクの人形

しかしながら本格的なカフェの時代は19世紀になってから到来する。市民生活が豊かになって来ると、カフェで時間を過ごす人が多くなった。とりわけ文人、芸術家、学生たちである。文人はカフェを仕事場とし、日がな一日それぞれが決まったカフェで過ごした。ペーター・アルテンベルクという作家はカフェ・ツェントラルの常連だった。自分の住所をカフェ・ツェントラルと称していたくらいだ。彼はいつも決まったテーブルに座った。そこには今日でもアルテンベルクが座っている。こうしたカフェ文士は当時、ウィーンにはいくらでもいた。カフェ文化が生み出した二次的な文化である。

世界無形文化遺産となったウィーンのカフェ文化

ミット・シュラークオーバースで注文するとこんな感じ ミット・シュラークオーバースで注文するとこんな感じ

ウィーンならではの独特なカフェ文化はコーヒーの種類が多いことだ。キリマンジャロとかブルーマウンテンという豆の種類ではなくて主にミルクの加え方によるものだ。もちろんエスプレッソやカプチーノもあるが、最もポピュラーなのはメランジュという、泡立てたミルクをコーヒーに加えたもの。ブラウナーというのは我々に馴染の普通のコーヒーだが、大(グローサー)と小(クライナー)があるので注文するときにどちらかを言わねばならない。チェリーブランデー入りのコーヒーに泡立てた生クリームを乗せたフィアカーというのもある。このホイップクリームを追加注文する場合は、ミット・シュラークオーバースと言うとたっぷり飾られて出てくる。ウィーンへ行ったら、気取って注文してみよう。

データ

チェリーブランデーの入ったフィアカー チェリーブランデーの入ったフィアカー

カフェ・ツェントラル
Cafe Central
住所:Herrengasse 14, 1010 Wien
電話:+43 1 533 37 63
開:月曜から土曜は07:30~22:00
日曜・祭日は10:00~22:00
ピアノ演奏は毎日17:00〜22:00

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2016/08/09)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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