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海外現地発ガイド通信

ハプスブルク家の歴史を物語るウィーン宝仏殿


掲載日:2019/12/02 テーマ:美術館・博物館 行き先: オーストリア / ウィーン

タグ: 珍しい 博物館 歴史


オーストリアの象徴がたくさん見られる宝物館

宝物館で1番目の部屋に展示されている王冠、王笏、宝珠 宝物館で1番目の部屋に展示されている王冠、王笏、宝珠

ウィーンを旅行する人々が必ずと言っていいほど訪れる観光ポイントはホーフブルク。歴代ハプスブルク家当主の住居カイザーアパートメントや食器博物館、礼拝堂、宝物館、スペイン馬術学校、図書館などが翼でつながっている場所だ。大公や皇帝が住んでいたカイザーアパートメント(皇帝の住居)は必見で、銀食器博物館と共通チケットで見学できる。もう一つ、是非訪れて頂きたいのが礼拝堂の隣にある宝物館だ。宝物館は礼拝堂の左隣の建物で、スイス門をくぐった中庭に入口がある。名前の通り、宝石類や王冠などハプスブルク家の遺産が豊富に展示されており、ここを訪れるとハプスブルクの繁栄を知ることができる。館内に入って最初に目にするのがあの、オーストリア皇帝の冠と王笏、そして宝珠だ。

世にも珍しい宝石や煌びやかなマント

赤い絹の上に重なるように分厚く刺繍されたオーストリア皇帝のマント 赤い絹の上に重なるように分厚く刺繍されたオーストリア皇帝のマント

冠は歴代オーストリア大公が最初から持っていたのではなく、制作されたのはルドルフ二世の時だった。1602年にプラハで造られ、当初ルドルフ二世の個人的な王冠だった。彼の死後はオーストリア大公の冠として使われ、神聖ローマ帝国解体以降はオーストリア帝国の、そしてオーストリア=ハンガリー二重帝国の冠として使われた。一般的な王冠の形よりも、カトリック司教がかぶるミトラのような形をしているが、敬虔なカトリック教徒だったルドルフ二世の意図的な計らいだった。ハプスブルク家の繁栄を物語る財宝は次々と現れる。オーストリア皇帝のマントは金糸で刺繍が施された豪華なもので1830年に制作されている。宝石の展示室では2680カラットという巨大なエメラルドやその他、珍しい宝飾品がたくさん展示されている。

10世紀から綿々と受け継がれてきた神聖ローマ皇帝の冠

ガラスケースの中で燦然と輝く神聖ローマ皇帝の冠 ガラスケースの中で燦然と輝く神聖ローマ皇帝の冠

宝石もさることながら、さらに奥へ進むと神聖ローマ帝国の冠が中央で一際輝いている。10世紀後半にドイツで造られたという大変古いもので、神聖ローマ皇帝の戴冠式で使われ、受け継がれてきたものだ。あまりにも大きな宝石が散りばめられているので、これらが本物であるという実感が湧いてこない。中世ではドイツのニュルンベルクに保管されていたが、神聖ローマ皇帝の位があたかも世襲であるかのようにハプスブルク家によって受け継がれていったためウィーンで保管されるようになった。宝物館の最後の方はブルゴーニュのフィリップ三世によって設立され、マクシミリアン一世の時代からハプスブルク家が主催者となった金羊毛騎士団の徽章やマントが多数展示されている。

孤独な青年時代を過ごしたナポレオン二世

揺り籠の傍にライヒシュタット公の肖像画が、左手にマリー・ルイーズの肖像画がある 揺り籠の傍にライヒシュタット公の肖像画が、左手にマリー・ルイーズの肖像画がある

まばゆい財宝が見られる中で、雰囲気の異なる部屋がひとつある。オーストリア皇帝フランツ一世の娘マリー・ルイーズとナポレオンとの間に生まれた息子ライヒシュタット公の記念室だ。フランツ一世はナポレオンの求めに従って娘を差し出し、ナポレオンには念願通り男の子、ナポレオン二世が誕生した。この子はライヒシュタット公と呼ばれた。ナポレオンが失脚すると、オーストリア宰相メッテルニヒはナポレオンの残党が妻と息子を担ぎ出すことを恐れた。そこでマリー・ルイーズには護衛としてハンサムな伯爵を付けてパルマ公国を統治させ、息子をシェーンブルン宮殿に幽閉した。メッテルニヒの思惑通りマリー・ルイーズは伯爵と恋仲になる。母に見捨てられたライヒシュタット公は健康を損ねて21歳の若さで病死した。彼が使っていた揺り籠が、ぽつんと部屋に置かれている。

データ

金羊毛騎士団の徽章である黄金の羊の首飾り 金羊毛騎士団の徽章である黄金の羊の首飾り

ウィーン宝物館
Kaiserliche Schatzkammer Wien

住所:Hofburg, Schweizerhof, 1010 Wien
開館時間:9:00〜17:30
休館日:火曜日
入館料:12ユーロ
www.kaiserliche-schatzkammer.at

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2019/12/02)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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