page top

出発エリアをに変更しました。

海外旅行の検索・比較サイト|エイビーロード
AB-ROAD
オーストリア・ウィーン・美術館・博物館の現地ガイド記事
RSS

海外現地発ガイド通信

ハイドンとエステルハーズィ侯爵の町アイゼンシュタット


掲載日:2020/06/14 テーマ:美術館・博物館 行き先: オーストリア / ウィーン

タグ: 街歩き 宮殿 歴史


古典音楽の代表者,弦楽四重奏曲の父と呼ばれたハイドン

ハイドンの霊廟があるベルク教会Bergkirche ハイドンの霊廟があるベルク教会Bergkirche

ウィーンから西へ約60キロ。ここはハンガリーとの国境に近いアイゼンシュタットだ。人口1万3000人ほどの小さな町だが、毎年9月に開催されるハイドン音楽祭で世界に知られている。ハイドン、と言われて即座に曲名が判らなくても、ドイツ国歌を思い浮かべればよい。ハイドンの弦楽四重奏曲第77番、第2楽章のメロディーがドイツ国家に用いられている。ハイドンファンにとってアイゼンシュタットは聖地だ。中断した時期もあったが、ハイドンがおよそ40年間仕えたエステルハーズィ家の宮殿があり、彼が住んでいた家も保存されている。そして何よりもハイドンの霊廟があるのだ。ベルクキルヒェBergkircheと呼ばれる旧市街の西にある教会は、別名ハイドン教会とも呼ばれている。鉄道駅から町の中心部までは徒歩で20分ほど。旧市街の中心であるハウプト通りの西端に宮殿があり、さらに西へ歩いて行くとマリア柱の立つ三角形のカルヴァリエンベルク広場に美しい教会が見えてくる。

ハイドンが仕えた侯爵によってアイゼンシュタットへ改葬される

ベルク教会内部のハイドン霊廟に安置されたハイドンの棺 ベルク教会内部のハイドン霊廟に安置されたハイドンの棺

ベルク教会はパウル・エステルハーズィ侯爵によって計画が進められ、18世紀に建設された巡礼教会である。正面入り口部分は赤い屋根が折り重なるような変わった形をしているがとても美しい。教会の裏手、北塔に接して入口が別の教会堂があり、ハイドンの霊廟はこちらにある。ハイドンは1809年にウィーンで亡くなり、その場でウィーンのフントシュトルム墓地に埋葬された。77歳だった。しかし1820年にエステルハーズィ侯爵の取り計らいにより、ハイドンに最もゆかりの深いアイゼンシュタットに改葬されてベルク教会に安置された。現在の立派なハイドン霊廟は1932年に建設されたもの。真っ白な大理石で造られた立派な棺で、4人の可愛らしい天使によって守られている。教会堂にはハイドンがいつも弾いていたオルガンがそのまま保存されている。

ハイドンを独占し続けたエステルハーズィ家

毎年9月に開催されるハイドン・フェスティバルの会場となる、アイゼルシュタットのエスターハージ宮殿 毎年9月に開催されるハイドン・フェスティバルの会場となる、アイゼルシュタットのエスターハージ宮殿

ハイドンは幼い頃から音楽の才能を発揮し、ウィーンのシュテファン大聖堂少年聖歌隊となってウィーンで音楽を学ぶ。25歳頃からボヘミアの伯爵家で宮廷楽長になったが、伯爵家の没落によりハイドンは職を失った。その直後の1761年、ハンガリーの大貴族エステルハーズィ家のパウル・アントン侯爵に召し抱えられ、宮廷副楽長の地位を得る。パウルは直ぐに世を去り、弟のニコラウス・ヨーゼフ侯が当主になった。ハイドンは1766年、楽長に昇格してニコラウス侯が亡くなる1790年まで30年近く彼に仕えた。次の当主アントン侯は音楽に関心がなく、まもなく宮廷楽団員を解雇してしまったのでハイドンはロンドンへ渡る。ロンドンで大成功を収めたため、市民権を得て永住も考えていた。ところが1794年にアントン侯が世を去ってニコラウス二世が当主になると、ハイドンは呼び戻された。

ハイドンとエステルハーズィ家でいっぱいのアイゼンシュタット

ヨゼフ・ハイドン・ガッセにあるハイドンの記念館(ハイドンハウス)の展示室 ヨゼフ・ハイドン・ガッセにあるハイドンの記念館(ハイドンハウス)の展示室

結局ハイドンはエステルハーズィ家の当主4代に仕えた。ハイドンの家はエステルハーズィ宮殿の直ぐ近くにあり、現在記念館になっている。エステルハーズィという大パトロンに抱えられていたのだから、さぞかし贅沢をしていただろうと思うが、住居を訪れると意外と質素に暮らしていた様子が伺える。ハイドンは34歳から12年間、この家で暮らした。記念館にはハイドンの楽譜や、ハイドンが奏したことがあるハンマークラヴィア(古ピアノ)、エステルハーズィ家に関する資料などがゆったりと展示されている。アイゼンシュタットは中心部を東西に貫くハウプト通りとその延長線に観光ポイントの全てがある。ハイドンファンでなくても、この小さな可愛らしい町が気に入るであろう。ウィーンから電車で1時間10分ほどなので日帰り観光も十分に可能だ。是非一度、アイゼンシュタットを訪れてみよう。

データ

ハウプト通りより1本南側のヨゼフ・ハイドン・ガッセにハイドンハウスがある ハウプト通りより1本南側のヨゼフ・ハイドン・ガッセにハイドンハウスがある

ハイドンハウス
Haydnhaus
住所:Joseph Haydn-gasse 19/21
電話:+43 (02682)719-6000
開館時間:9:00〜17:00(日曜・祭日は10:00〜)
休館:11月〜3月
入館料:5ユーロ

ハイドンの霊廟
Haydn Mausoleum
住所:Haydnplatz 1
電話:+43(02682)62638
開館:9:00〜17:00
休館:11月〜3月
入館料:5ユーロ

エステルハーズィ宮殿
Schloss Esterhazy
住所:Esterhazyplatz 1
電話:+43(02682)6300-40
開館:10:00〜18:00(10月から4月は17時まで)
入館料:10ユーロ

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2020/06/14)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
 提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
エイビーマガジンについて

 

キーワードで記事検索

検索