一日の生活費が吹っ飛んだ、老舗のケーキ

昔々、私が節約旅行をしていたときのお話です。東欧を縦断してスロバキアからハンガリーに入るときに、ふと『そういえばウィーンはここからすぐ目と鼻の先にあるんだよなあ。よし、ウィーンに寄ってザッハートルテを食べてからハンガリーに行こう』と思い立ちました。ウィーンに着くやいなや、創業1786年、ハプスブルグ王室御用達の老舗「デメル」に勇んで出かけ、ザッハートルテとウィンナコーヒーを注文しました。伝票を見てビックリ!!ケーキとコーヒーで当時の一日分の生活費が消えたのですから。

グルメ対決 カロリーは忘れよう、うっとり濃厚クリーム【オーストリアvsイギリス】 グルメ対決 カロリーは忘れよう、うっとり濃厚クリーム【オーストリアvsイギリス】

ケーキよりも生クリームに感動

さて、期待のケーキを見てまたビックリ。ケーキに山のように生クリームが添えられていたのです。おまけにコーヒーにもこんもりと生クリームが浮かんでいます。実は私は大量の生クリームが苦手なので『これは失敗した・・』と思いました。しかし一口食べてみてまたまたビックリ!!本当に上質の生クリームとはこんなにも美味しいものなのかと感激しました。砂糖を加えていない生クリームが、甘ーいチョコレートケーキになんと合うことか!!この生クリームに出合えただけでも、ウィーンに行った甲斐がありました。

スコーンにはクロテッド・クリーム

対する濃厚なクリームの挑戦者は、イギリスの「クロテッド・クリーム」です。日本のカフェで、アフタヌーンティーでもいただこうかとスコーンを注文すると、よほど本格的なところでなければ、添えられるのは生クリームとジャムでした。そういうものなんだろうと思っていましたが、イギリス好きな友人に言わせると、本場イギリスではスコーンにはクロテッド・クリームが添えられるんだとか。それは脂肪分の高い牛乳を沸騰させて作られる、バターよりは軽く、生クリームよりはこってりとしたクリームなのだそうです。

名コンビ、クロテッド・クリームとジャム

友人からクロテッド・クリームの存在を聞いた数年後、本場イギリスでスコーンを食べる機会がやってきました。生クリームよりもぽってりと硬めです。まずクリームだけスコーンに塗って食べてみましたが、うーん、あまり美味しさを感じません。ところが、そこにジャムも合わせると、突然濃厚な牛乳の風味が立つのです。これは美味しい!!恐しいほどカロリーが高そうですが、美味しいものを食べるときにカロリーがどうのというのも野暮というものでしょう。いつかクロテッド・クリームの本場、デヴォン州かコーンウォール州でアフタヌーンティーをいただいてみたいものです。

「濃厚クリーム」対決、判定やいかに!?

食べたときの感動は両者とも甲乙つけがたいものでした。よって引き分け!!