9月上旬あたりから出回るワインの赤ん坊

ワインはぶどうを発酵させて作ります。当然、ワインの最初の姿はぶどうジュースです。それが、だんだん樽の中で変化してゆき、めでたくワインとなるわけですが、ジュースから「ワインもどき」になって、しっかりとしたワインになります。意外とこの「ワインもどき」は美味しく、毎年9月上旬ごろに出回ります。ワインの赤ん坊といったところでしょうか。

ぶどうジュース? ヨーロッパで飲める口当たりのよい新酒ワイン ぶどうジュース? ヨーロッパで飲める口当たりのよい新酒ワイン

地元でなくては味わえないもの

ワインを作っているところでしたら、たいてい「ワインもどき」があります。ですが、まだ発酵途中なので、瓶にしっかり栓をするとガスが充満して瓶が爆発してしまいます。そのため、秋の一時、ワイン産地の地元でしか味わえません。チェコの「ワインもどき」はブロシャークといいますが、プラハのレストランには、普通ありません。田舎道をドライブしていると、農家がなにやら道端でペットボトルを売っています。これがブロシャークです。ペットボトルは、どうみても使い回しなので、神経質な方には向きませんが、自然な味がして美味しいものです。

オーストリアのレストランで飲めます

ドイツなどでも、もちろん飲めますが、レストランで「ワインもどき」が飲める有名な国はオーストリアです。特に、ウィーン近辺にあるホイリゲというワイン居酒屋兼レストランには、秋口には必ずあります。オーストリアでは「ワインもどき」のことをシュトゥルムといいます。ドイツ語を直訳すると「嵐」という意味です。まだ、十分に精製していないので悪酔いしやすく、口当たりがよいからと調子にのってたくさん飲むと、翌朝頭が「嵐」になってしまうからだとか。オーストリアは、白ワインのほうがよく知られていますので、シュトゥルムも、当然白のシュトゥルムが主流なのですが、赤のシュトゥルムもあります。お店によっては、両方おいてありますので、味くらべをしてみるのも楽しいものです。ただし、ぐれぐれも飲みすぎないように!