- 内田由香
- ベルギー・ブリュッセル在住。北海道生まれの道産子。10代後半よりアメリカ、京都、沖縄、大阪、札幌、そして現在はベルギーに住む。飲食店オーナー目指し2004年脱サラ。後、料理&経営修行。「星付きレストランがフランス並みにある」と聞いてロータリークラブ奨学金を受けたのをきっかけに、2007年1月よりブリュッセルへ。
出発エリアをに変更しました。
遠近法で眺める景観は、計算された美しさ。ギャラリー内の回廊やオブジェは当時そのままの姿を残し、さらに一番最近の修復工事によって、当時の輝きと華麗さを取り戻したと言われています
通称「ギャルリーサンチュベール」と呼ばれる、ブリュッセルのダウンタウンにあるアーケード街は、観光で訪れた人ならほぼ間違いなく足を運ぶスポット。そして、その人通りの多さから、ただの観光向けお土産ショップ街と思っている人も多いはず(私も最初はそう思いました)。ですが、実はその歴史160年!当時の王妃様の命により作られ、今でもブティック選定やアート活動など、マネジメントもきちっとされたアートな空間なのです。ブティック巡りをしただけではもったいない!今回はこの魅力的な空間の秘密をご紹介します。
薄ピンクと濃緑で統一された内装をたっぷり楽しめるカフェは、いつも賑やか。観光で来た人は休憩、地元の人は長〜いおしゃべり!コーヒー一杯で長時間過ごせるカフェは、たとえ芸術品の中であろうとも同じです
無数に並ぶガラスから自然光がふんわり注ぎ、各ブティックが青緑色の美しい装飾で統一されるその建築と装飾は建築家Jean-Pierre Cluysenaerによって設計され、1847年に完成。若い頃イタリアルネッサンス建築を学び実業家の才もあった彼はベルギー屈指の建築家で、このギャラリーは16世紀のイタリアの宮廷建築を取り入れたものだそうです。統一された装飾とはいえ、お店ごとのウィンドーディスプレイは観れば観るほどに魅力的で、よくよく見ないと気付かないような発見もあったり、たっぷり時間をかけて楽しめる空間です。
老舗映画館のひとつ。映画を楽しむ前に、インテリアもチェック。ちなみにここではベルギーの催し物の格安チケットが買えます
さて、現在54店舗の中の老舗の顔ぶれといえば、ベルギー王室御用達ショコラの店ノイハウス、ゴディバとハーゲンダッツのコラボ店、これまた王室御用達の革製品デルヴォー…と、ベルギーを代表するブランドやヴィクトル・ユーゴーが通ったというカフェ、ヴォード・ヴィルなど、様々。でも、私が驚いたのは、なんと、カフェの中に巨大な劇場があること!この210mの小さいギャラリーの中に、劇場が2つ、映画館が一つ、いずれも素晴らしい内装です。劇場は今でも不定期で催し物があり、ベルギーのアート活動を支えています。
素敵なアンティークジュエリーショップ!ここを通る度にウィンドーにべったり貼り付いています…。買えない値段でないところが、ニクイ!(リング100ユーロ〜)
このショッピングセンターのもう一つの特徴は、ジャンルの広さです。紳士服から子供服、児童書から美術書、薬局、モダンインテリア、アンティーク等々なんでもござれ。実際に私もここの本屋さんやビデオ・音楽ショップはいつもチェックし、カフェもかなり頻繁に通っています。そして、いつも帰国時にやっていることですが、ここでかなりのお土産がみつかる(特に本は日本の規制と異なるようで、面白いデザインモノも見つかかります!)ことも請け合いです。ブリュッセルに訪れたら、この機能的で美しいアーケードをぜひご堪能ください!
人気のパリブランドの子供服ブティックです。子供の多いベルギーでは子供用品がとっても多い!日本で「かわいい服がない」と嘆くママ友達へのお土産にもオススメです
■Galeries Royal Saint-Hubert (ギャラリー・サンチュベール)
住所:Galerie de la Reine, Galerie du Roi, Galeries des Princes, 1000, Bruxelles
電話番号:各店舗ごと(URL参照)
URL:http://www.galeries-saint-hubert.be/(仏、蘭、英語ページあり)
営業時間:各店舗ごと(URL参照)
定休日:各店舗ごと(URL参照)
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/11/01)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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