ヨーロッパを中心に広がる俳句ポスト

みなさんは日本のこころである"俳句"が、今ヨーロッパを中心に注目を集めていることをご存知ですか? 平成24年4月、俳人正岡子規らを輩出したまち愛媛県松山市が、俳句による観光振興を目的として、欧州連合(EU)の首都ブリュッセルに海外第1号の俳句ポストを設置しました。また、平成25年11月には、姉妹都市提携25周年を迎えたドイツのフライブルク市にも、海外第2号となる俳句ポストが設置されています。なぜヨーロッパを中心に、日本の俳句が親しまれるようになったのでしょうか?

ヨーロッパに伝わる日本のこころ。旅の俳句を残してみよう! ヨーロッパに伝わる日本のこころ。旅の俳句を残してみよう!

俳句愛好家 ファンロンパイEU大統領

その理由の1つに、欧州連合(EU)の初代大統領として就任したファンロンパイEU大統領の影響があります。彼は2010年、2013年と2度にわたり自身の俳句集を出版する程、俳句愛好家であることで知られています。松山市の海外第1号となる俳句ポスト設置の際には、「果樹園に再び満つる 花を愛(め)で」と自身の句を披露し、のちに同市より特別名誉市民の称号が授与されました。ちなみに、ファンロンパイEU大統領は、オランダ語俳句作家なのですが、注目したいのは句の中に季語が入っていないことです。特に英語圏で広がりを見せる日本の俳句ですが、海外ではどのように詠われているのかとても気になるところです。

英語圏を中心に広がりを見せる"HAIKU"

海外での俳句の歴史は意外と古く、実は19世紀初頭に、オランダ人のヘンドリック・ドゥーフが俳句を書き残しており、これが最初期のものと言われています。現在は英語圏を中心に広がりを見せ、英語俳句は"HAIKU"と称され、世界各地で親しまれています。英語俳句は、3行17音節で構成されるのが典型的なのですが、16音節以下のものも珍しくはありません。もちろん季語や切れを入れることが基本ルールではあるものの、季節感を盛り込む程度で特に季語の規定がないことが多いようです。細かいことは気にしない、リズム感を楽しみ、おおらかで自由な欧米人の気質が現れているのかもしれませんね。また、中国語俳句など母国語で詠む俳句の他、台湾やブラジルでは日本語で詠むことも多く、日本との歴史的背景が伺えます。

旅の思い出に俳句を残してみよう!!

松尾芭蕉の紀行文「奥の細道」、俳句の源流となる和歌を集めた「万葉集」に見られるように、旅先での出来事や情景を俳句に認めることが、日本では風流とされてきました。俳句ポストの設置されているベルギーのブリュッセルや、ドイツのフライブルクを訪問の際には、ぜひ旅先での思い出を俳句に残してみませんか?英語俳句に挑戦するもよし、日本古来の俳句に挑戦するもよし、グローバル化が進む現代だからこそ、日本の心を海外に残してくることもまた風流かもしれませんね。もしかしたら、あなたの俳句がファンロンパイEU大統領に届くかもしれませんよ。