意外と行かないベルギー南部

ベルギー旅行を考えているみなさんは、首都ブリュッセルを南限とする北部が、旅のプランの中心となるはずです。運河の流れるブリュージュ、聖バーフ大聖堂が美しいゲント、ダイアモンドで有名なアントワープ。そう「フランダースの犬」の舞台は、アントワープ近郊のホーボーケンでしたよね。「ネロとパトラッシュ」の銅像が建てられています。ところがブリュッセル以南となると、イメージすら浮かばない人が多いのではないでしょうか。しかし実は、南部にこそ美しい小さな町々があるのです。しかも平地の北部と違って山がちになってきて、秋には紅葉がきれいなのです。加えてフランス語圏になるということは、料理がおいしく、とくに秋はイノシシやシカ、ウズラなど野生鳥獣(ジビエ)がおいしい季節になってきます。フランス人がいそいそとベルギー南部にやってくるのは言うまでもありません。

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リエージュから南に向かう

まずはリエージュです。ブリュッセルから鉄道でわずか1時間半弱です。できれば目指すは日曜の午前中です。ムーズ川西岸に市が立つのです。新鮮な野菜や果物、チーズやハム、パン、魚や肉も豊富です。国境が近いことからドイツやオランダからも仕入れに来る人がいるほどです。この市を見ただけで、南部ベルギーの食に対する熱心さがうかがえますね。ハズレがなく、しかも安いから言うことなしです。このリエージュ、毎年4月には伝統的な自転車のプロレースが行われ、9月にはF1ベルギーグランプリが開催されます。ヨーロッパ人にとっては、知られた町だったのですね。そしてここから列車で1時間、ドイツ国境近くにあるのがスパ。「Spa」の語源になった町で、ローマ時代からの温泉地です。最新式の「テルム・ドゥ・スパ」で、疲れた体をゆっくりと癒してみてはどうでしょう。

秋になると、世界中からグルメが集まるレストラン

ナミュールからミューズ川を遡ったところにあるのがナミュールで、南に行けばデュナンと美しい町が続きます。このあたりはアルデンヌ地方と呼ばれ、古城が多いことで有名です。さらに進むと人口500人「世界で一番小さい町」デュルビュイに到着です。週末はこの小さな町に人がごった返しています。有名なのが「ル・サングリエ・デ・ザルデンヌ (Le Sanglier Des Ardennes)」(アルデンヌのイノシシ亭)というレストラン兼ホテルです。日本の皇太子殿下夫妻も訪れたことがある店で、日本人コックもいます(要確認)。名物がイノシシのシチュー。これを食べるために、わざわざ世界中からやってくるとか。そりゃもちろんウマいです。オマール海老やサーモンも人気です。そして食後はサロンでひと休み。大きな窓から美しい紅葉が見える季節だったら、最高の眺めが楽しめます。