さまざまな宗教が混在する町

「サラエボ観光ガイド」その3からの続きです。「ユダヤ人博物館」は、かつてのユダヤ教徒のシナゴーグ(礼拝所)の建物を利用したものです。オスマン朝は、レコンキスタでスペインを追われた多くのユダヤ教徒を受け入れ、それ以降、第二次世界大戦までサラエボにも1万人ほどのユダヤ人が住んでいました。セルビア人のためのセルビア正教会では、イコンを中心とした内部の装飾が、クロアチア人のためのカテドラル(カソリック教会)では西洋絵画や彫刻などがあり、キリスト教でも宗派が違うと教会の雰囲気が変わるのを感じます。まさにいろいろな宗教の信者が共存していた町でした。内戦までにはおおむね各宗教間の対立も起こらず、平和的に暮らしていたという証拠ですね。新市街には博物館もありますが、今回は時間の都合で行けませんでした。

ボスニア・ヘルツェゴビナの郷土料理が、このチェバプチチ。 ボスニア・ヘルツェゴビナの郷土料理が、このチェバプチチ。

20年たったいまも、内戦の跡が残る

今まで紹介した見どころに比べ、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争による「サラエボ包囲」は、まだ20年前のできごとなので、サラエボに来るならばまず真っ先に知らねばならないことでしょう。ただ、説明が長くなるので、それらについては別にたびナレ記事で書きました。サラエボ包囲の時に造られた「トンネル博物館」については「必見! 遠い歴史ではない。内戦の激しさを伝える、サラエボのトンネル博物館」に、スレブレニツァの虐殺とサラエボ包囲は「必見! ボスニア紛争の悲惨さを今に伝える、サラエボの「ギャラリー11/07/95」」で詳しく書いたのでそちらを参照ください。街を歩くと、古いビルの中にはいまだ銃弾や砲撃の跡が残っているものがあり、驚くはずです。「トンネル博物館」は町外れにあるので、観光案内所で申し込めるツアーなどで行くのが便利です。

サラエボで食べたい料理と買っては行けない“お土産”

旧市街バシチャルファには、観光客向けのレストランや土産物屋が並んでいます。まず食べたい地元料理は、「チェヴァプチチ」でしょう。これは挽き肉を長さ10センチほどのウインナーのような長さにし、炭火で焼いたもの。これをピタパンのようなものに挟んで食べます。あちこちの店でチェヴァプチチを出しているので、食べてみてください。5本あれば十分です。土産物は金属製品や陶器などがありますが、ちょっと驚いたのが、銃の薬莢をボールペンやキーホルダーにしたもの。本物かどうかわかりませんが、町のあちこちで売っています。男性ならマニア心をくすぐられる方もいるでしょうが、日本への持ち込みは禁止されているので、見るだけにしましょう(笑)