チェスキークルムロフの小さな美術館

チェコ、南ボヘミア地方の小さな町チェスキークルムロフには、小さな美術館があります。ユネスコの世界遺産に登録された、可愛らしい街並みの中にまぎれているのですが、たいていいつもエゴシーレのポスターが貼ってあるので、すぐわかるでしょう。ここは、エゴンシーレ文化センターといい、主にエゴンシーレの作品を展示する美術館です。

チェスキークルムロフの小さな美術館。エゴンシーレを見よう チェスキークルムロフの小さな美術館。エゴンシーレを見よう

オーストリアの画家、エゴンシーレ

エゴンシーレは、オーストリアの画家で、ウィーン郊外のトゥルンという小さな町の生まれです。ちなみに、トゥルンにもエゴンシーレの記念館があります。オーストリアの画家なのに、なぜチェコのチェスキークルムロフに美術館があるのかというと、エゴンシーレのお母さんがこの町の出身で、その縁でエゴンシーレも、一時チェスキークルムロフに住んでいたことがあるのです。エゴンシーレは、ウィーンの美術アカデミーで勉強をしています。ちなみに、ウィーンの美術アカデミーは、かのアドルフ・ヒットラーが受験したものの不合格になっています。もし合格していたら、エゴンシーレの一年後輩でした。

不死身の美術館

かつてチェスキークルムロフは、大洪水に見舞われたことがあります。ここを流れるブルタバ川が氾濫したのです。エゴンシーレ文化センターも一階部分は、すっかり水に浸かり、ひどい有様でした。ところが、逆転の発想で、「この機会に改装工事をしてしまおう!」ということになりました。そして水が引き、まわりのお店などが次々と再オープンする中でも、この建物は長いこと閉まっていたのですが、すっかり綺麗になり再開したのです。展示品がより見やすいように各部屋を改造し、エゴンシーレについては、特別コーナーまで作られました。

ゆっくり美術鑑賞をしてください

エゴンシーレの作品は、実はウィーンの美術館ほうがたくさん所蔵しています。ウィーンのレオポルト美術館やベルベデーレ宮殿にも作品がありますので、ぜひご覧になってください。ですが、チェスキークルムロフのエゴンシーレ文化センターは、エゴンシーレが暮らした時代そのままの姿が残っているという町にある美術館です。エゴンシーレの生きた時代を感じながら、ゆっくりと美術鑑賞をしてくださいね。