チェコで必見のモダニズム建築・トゥーゲントハット邸

チェコ・ブルノ・世界遺産の現地ガイド記事

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チェコで必見のモダニズム建築・トゥーゲントハット邸

掲載日:2012/07/23 テーマ:世界遺産 行き先: チェコ / ブルノ ライター:有賀みかる

タグ: 街歩き 建築 世界遺産



ABガイド:有賀みかる

【チェコのABガイド】 有賀みかる
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2005年よりチェコ・プラハ在住。安くて美味しいビールを前に日本酒党返上…でも時々恋しくなる。複雑怪奇なチェコ語文法と格闘しつつ、中欧の小国チェコの歴史の面白さ、美しい街並み、素晴らしい建築物に浸かる日々。

傾斜地の高台に立つ全景を庭園から見た図。庭も、木や植物、小道に至るまで、すっきりした建物とよくマッチするよう配慮されている。 傾斜地の高台に立つ全景を庭園から見た図。庭も、木や植物、小道に至るまで、すっきりした建物とよくマッチするよう配慮されている。

2001年に世界文化遺産に登録された、チェコで必見のモダニズム建築

チェコに来て、何がはずせない?と人に聞かれたら、迷わずビールと建築、と答えます。どちらも世界一!と胸を張って誰にもお勧めできるチェコの自慢ポイントだから。「建築博物館」と称されるプラハ以外にも、小さな国にも関わらず地方にまで面白い建築物がぎっしり詰まったチェコ。それでもチェコ国内でNo.1の建物を、と言われたら、チェコ第二の都市、ブルノにあるトゥーゲントハット邸をあげないわけにはいきません。民主化後の2度目の長い改築工事を今春ようやく終え、待ちに待った一般公開が再開された世界遺産の建物に再訪がかないましたので、ご紹介します。

 

1枚が3x5m,900kg!と言われる特注のガラス窓は、当時最先端の自動開閉装置つき。窓を開ければ、こんなブルノのパノラマが広〜いお庭ごしに広がる、開放感たっぷりの設計。 1枚が3x5m,900kg!と言われる特注のガラス窓は、当時最先端の自動開閉装置つき。窓を開ければ、こんなブルノのパノラマが広〜いお庭ごしに広がる、開放感たっぷりの設計。

機能主義建築の白い宝石のような邸宅、トゥーゲントハット邸

チェコでは古いロマネスク建築から、ほぼチェコにしかないことで有名なキュビズム建築まで、およそ全スタイルの建築様式を目にすることができます。古い歴史的な建物のみならず、いわゆる戦間期のモダン建築は有名な建物から一般住宅まで、本当に素晴らしい建物がたくさん残っています。ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライトなどと並び称される巨匠、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエの建築家としての夢と、実業家トゥーゲントハット夫妻の子供の頃からの憧れの家がかたちになった、奇跡のような美しい邸宅がこのトゥーゲントハット邸です。外見もインテリアもとてもシンプルに見えますが、世界中から選び抜かれた素材、建築家ローエが一切妥協しなかったと言われるデザイン、発注者も予算に糸目をつけなかったのだそう。

 

椅子や家具も、ミース・ファン・デル・ローエのデザイン。考え抜かれたメインダイニングのテーブルの機能性には、感嘆するしかない。 椅子や家具も、ミース・ファン・デル・ローエのデザイン。考え抜かれたメインダイニングのテーブルの機能性には、感嘆するしかない。

目に見えないところも最先端の機能主義

当時一般の家が約4万コルナで建つところを、500万コルナかかったと言われる邸宅。美しい大理石、床から天井までの1枚板を使ったドアや本棚、家具の木も東南アジアや南米などの珍しい素材を惜しみなく使っています。料理を運ぶ専用のエレベータや、全面ガラス窓の自動開閉、地下に設置された空調設備にいたっては、海の水や木屑のフィルターを通し、自然で快適な空気を室内にモーターを使って送るという、現在から見ても最先端のしくみ。依頼主夫妻はユダヤ系であったため、この夢の邸宅をわずか8年で後にし、亡命を余儀なくされました。ドイツ軍、戦後はロシア軍に接収され、民主化後はチェコとスロヴァキアの分離独立の調印がここで執行、2004年に加盟したEUのサポートをもって、再び人々の前に現れた、歴史の軌跡を刻む建物でもあります。

 

いかにも機能主義、という白くてお洒落な外観で通りからもすぐわかる。窓と窓の間に縦に書かれたERAの文字がなんとも粋。 いかにも機能主義、という白くてお洒落な外観で通りからもすぐわかる。窓と窓の間に縦に書かれたERAの文字がなんとも粋。

見学の後のお茶は、ココを置いて他になし!

シンプルかつゼイタクな機能主義建築の良さを堪能した後に、是非とも訪れたいのが、トゥーゲントハット邸から歩いて5分ほどの近さにあるカフェ・エラ。トゥーゲントハット邸とほぼ同時期に、やはり機能主義スタイルでヨゼフ・クランツによって建てられた2階建のカフェ。ブルノには中心にもうひとつ、ホテル・アヴィオンという機能主義の名作建築があるのですが、改築作業が思うように進まず、悲しいさびれ具合。価値ある建築を生かすのは、お金もかかるし大変なこと。そんななかこのカフェ・エラの現在の姿は、幸福で理想的なリバイバルを果たした貴重なもうひとつの例なのです。

 

カフェERAの店内もシンプルでお洒落、居心地のいい空間。2階席、夏にはテラス席もお目見え。アプリコットケーキが好評とのこと。 カフェERAの店内もシンプルでお洒落、居心地のいい空間。2階席、夏にはテラス席もお目見え。アプリコットケーキが好評とのこと。

■関連情報■

◇Villa Tugendhat◇
住所:Cernopolni45, 613 00 Brno, Czech Republic
電話:420-515-511-015
Email:info@tugendhat.eu
URL:http://www.tugendhat.eu/en/for-visitors.html
 邸宅内の見学は事前予約のガイドツアーでのみ可。詳細はURL(チェコ語・英語)参照。1回の見学は最大15人まで、所要時間約1時間の通常コース(300コルナ)、1時間半のテクニカルコース(350コルナ)、庭園のみの見学コース(50コルナ)がある。オープンは火〜日10時〜17時。最終入館は17時半。
アクセス:ブルノ本駅からバス、またはトラムを乗り継いで1時間見ておけばよい。詳細はURLもしくはwww.mapy.czで確認のこと。
◇Cafe ERA◇
住所:Zemedelska30, Brno
営業時間:月〜日10〜22時 
URL:http://www.eracafe.cz
電話:420-734-793-029

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2012/07/23)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
 提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
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