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海外現地発ガイド通信

チェコの美しい温泉保養地マリャーンスケー・ラーズニェ


掲載日:2020/11/24 テーマ:観光地・名所 行き先: チェコ / マリアーンスケー・ラーズニェ

タグ: 一度は行きたい 街歩き 穴場 美しい


ボヘミアには世界的に有名な温泉保養地がある

コロナーダの前にある「歌う噴水」で繰り広げられる噴水ショー コロナーダの前にある「歌う噴水」で繰り広げられる噴水ショー

チェコには温泉地が色々あるが、世界的に有名なのはボヘミアの温泉三角地帯と呼ばれる3つの町。カルロヴィ・ヴァリ、フランチシュコヴィ・ラーズニェ、そしてマリャーンスケー・ラーズニェだ。カルロヴィ・ヴァリ以外は発音しにくいので、ドイツ語でフランツェンス・バートやマリーエン・バートと呼ばれることが多い。カルロヴィ・ヴァリは神聖ローマ皇帝カール四世に因んだ「カールの源泉」という意味、フランツェンス・バートはオーストリア大公フランツ二世に因んだ「フランツの湯治場」、マリーエン・バートは「マリアの湯治場」という意味である。いずれもプラハから遠いので観光客はさほど多くなく、穴場の観光地と言えよう。温泉保養地にはどこでもコロナーダと呼ばれる回廊があり、屋根があるので保養客は雨の日でも散歩できる。マリャーンスケー・ラーズニェは鉄骨柱で支えられた幅12m、長さ120mもあるダイナミックなもので、チェコで最も美しいコロナーダではないだろうか。

温泉水を飲んで治療するチェコの療養法

「歌う噴水」から南側に続くプロムナードにある源泉パヴィリオン 「歌う噴水」から南側に続くプロムナードにある源泉パヴィリオン

チェコでは日本のように熱い湯に浸かる習慣がなく、ぬるま湯の入浴療法もあるが、湯治では専ら温泉水を飲んで治療する。熱い湯に浸かるのは体に良くない、という声をヨーロッパではしばしば耳にする。ホテルにバスタブではなくシャワーだけのバスルームが多いのはそのためだろう。成分によってそれぞれの源泉が何に効果あるのか表示されている。本格的湯治客はまず医者の診断を受け、どの源泉をいつどのくらい飲むか指示を受ける。大体、食事の2時間前に服用するのが一般的らしく、午後4時過ぎになると温泉水を飲む湯治客がコロナーダに集まって来る。温泉水は24時間出っ放しなので誰でもいつでも無料で飲むことができる。真似してちょっと飲んでみると、少し塩味を感じるが、あまりどうということのないぬるま湯だ。こんなことで効き目があるのかな、と訝ってしまうが皆まじめにやっているのできっと効果があるに違いない。

ボヘミアの温泉三角地帯では開設が一番遅かった

120mという大きなコロナーダの中央ホールにはカフェやショップがある 120mという大きなコロナーダの中央ホールにはカフェやショップがある

マリャーンスケー・ラーズニェは1528年に発見された古い鉱泉だが、治療に使われるようになったのは18世紀末のこと。近郊の修道院の医師ヨーゼフ・ネールが治療効果を見出して19世紀初めに療養施設ができた。これが一般に利用できるようになったのは1818年のこと。それまでカルロヴィ・ヴァリやフランチシュコヴィ・ラーズニェに通っていた王侯貴族や著名人たちがこの町にやって来るようになった。王侯貴族で有名なのはイギリスのエドワード七世、ロシアのニコライ二世など。作家ではゲーテ、カフカ、ツルゲーネフ、イプセン、ゴーゴリ、と国籍豊かで、作曲家ではショパン、ワーグナー、ヨハン・シュトラウスなどなど。一度来ると必ず気に入るので皆、何度も訪れている。体の弱かったカフカはここで健康を取り戻そうと無理に栄養豊富な食事をし、逆に胃腸を壊して帰っていた、というエピソードがある。

ゲーテはここで詩を書き、それがこの町最後の滞在となった

ゲーテが滞在した館(現在市立博物館)の前にあるゲーテの座像 ゲーテが滞在した館(現在市立博物館)の前にあるゲーテの座像

ゲーテは何度もマリャーンスケー・ラーズニェを訪れており、長期滞在のために部屋まで借りている。最後に来たのは1823年の9月下旬で、そのとき彼はこの町で「マリーエン・バートの哀歌」という詩を書いた。それは自分の悲恋を詩にしたもので、カルロヴィ・ヴァリ近郊のロケットという町で知り合った19歳の娘ウルリケと別れた話である。ウルリケは有名な文豪ゲーテに憧れており、ゲーテは美しい娘ウルリケに一目惚れをした。二人は本気で結婚を考えたが、あまりの年齢差に周囲が猛反対し、結局別れざるをえなかった。このときゲーテは74歳。正気の沙汰とは思えないが、ゲーテのような偉大な詩人に対する凡人の感想は意味がない。コロナーダの広場に「歌う泉」という大きな噴水がある。決まった時間に噴水ショーが始まり、音楽に合わせるように水が噴き出す。ヨハン・シュトラウスの曲が多く、“哀歌”とは縁のない明るいメロディーばかりだ。

データ

かつてサナトリウム(療養宿泊所)だった華麗な建物は現在高級ホテルやオフィスになっている かつてサナトリウム(療養宿泊所)だった華麗な建物は現在高級ホテルやオフィスになっている

マリャーンスケー・ラーズニェへの行き方
Marianske Lazne
プラハ本駅 からプルゼニュ乗り換えで約3時間
直通電車だとプラハ本駅から約2時間半
鉄道駅Marianske Lazneから中心部までは北へ向かって徒歩15〜20分

温泉コロナーダ
Lazenska Kolonada
住所:353 01 Marianske Lazne
年中無休で24時間営業

ゲーテの銅像
場所:温泉コロナーダの背後(東側すぐ)のゲーテ広場Goethovo nam. 11

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2020/11/24)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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