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海外現地発ガイド通信

今年で40年、「プラハの春」の終わり、チェコ事件を振り返る写真展


掲載日:2008/09/02 テーマ:歴史 行き先: チェコ / プラハ

タグ: ためになる 博物館 歴史


“8”のつく年は、なぜかチェコの歴史の節目

「チェコ事件」の展示のために、ヴァーツラフ広場に面した国立博物館前に再び現れたロシア製戦車 「チェコ事件」の展示のために、ヴァーツラフ広場に面した国立博物館前に再び現れたロシア製戦車

チェコの歴史年表を眺めていると不思議なことに気がつきます。偶然にも“8”で終わる年に、チェコ国民は生活を大きく転換させる歴史的節目に立たされるのです。1918年…オーストリア=ハンガリー帝国からのチェコスロヴァキア独立、1938年…ミュンヘン協定によりドイツからの占領を余儀なくされる、1948年…共産党政権誕生、1968年…「人間の顔をした社会主義」を目指す民主化運動「プラハの春」がソ連率いるワルシャワ条約機構軍によって弾圧された「チェコ事件」が起きる、といった具合。2008年の今年はちょうど「チェコ事件」から40年を数え、関連行事が目白押しです。

悲劇で終わった「プラハの春」

軍事侵攻とその後の改革の後退に身をもって抗議したカレル大学の学生、ヤン・パラフの焼身自殺は、「プラハの春」の絶望的な終わりを象徴する事件でした 軍事侵攻とその後の改革の後退に身をもって抗議したカレル大学の学生、ヤン・パラフの焼身自殺は、「プラハの春」の絶望的な終わりを象徴する事件でした

「プラハの春」といえば、1946年から今も続く国際音楽フェスティバルが真っ先に思い浮かびますが、チェコには忘れがたいもうひとつの「プラハの春」があります。東西冷戦下、チェコスロヴァキアはソ連ブロックに入り48年には共産主義政権が誕生しますが、検閲の廃止や芸術表現の自由などを求めて「人間の顔をした社会主義」という独自の改革、いわゆる「プラハの春」を進めます。これを反社会主義運動と警戒したソ連と東側ブロックの同盟国らが牽制しますが、折り合いがつかず、8月20日深夜、チェコスロヴァキア(当時)領内に侵攻、100人以上の死者を出しました。

当時の映像やゆかりの品々が伝えること

国立博物館内の「チェコ事件」関連の展示の様子。ビデオ、写真、イラスト、ゆかりの品々など多角的に展示 国立博物館内の「チェコ事件」関連の展示の様子。ビデオ、写真、イラスト、ゆかりの品々など多角的に展示

既に共産主義体制が崩壊して19年経っている今、まして40年も前の「チェコ事件」はチェコ人、特に若者たちには過去の出来事。当時ソ連の戦車が走り回ったヴァーツラフ広場に面した国立博物館で、40年の節目に企画された「そして戦車がやってきた」展では、当時をしのばせる写真やビデオ、手紙や日記といった関連資料が集められ、リアルタイムでないチェコ人の若者も多く足を運んでいます。博物館前に現れたソ連製の戦車の前では、複雑そうに見ている年配の人たちと、屈託なく記念写真を撮る若者や観光客が混在しています。

命がけで撮った写真の数々

89年のビロード革命の象徴、「ピンクの戦車」も登場。チェコの有名な若き彫刻家、ダヴィッド・チェルニー氏の代表的な作品のひとつ 89年のビロード革命の象徴、「ピンクの戦車」も登場。チェコの有名な若き彫刻家、ダヴィッド・チェルニー氏の代表的な作品のひとつ

同時にプラハのあちこちで、関連の写真展が開かれています。天文時計のある旧市庁舎1Fでは、ヨゼフ・コウデルカ氏の『Invaze 68』で当時の様子が垣間見られます。撮るのも命がけなら、発表も命がけ。コウデルカ氏は結局西側へ亡命しますが、国内に残してきた家族の安否が心配なため、匿名カメラマン、Prague Photographerとして84年までその名を明かすことはできませんでした。この他「プラハの春」「チェコ事件」関連の写真や資料は、「共産主義博物館」でも詳しく見ることができます。

【関連情報】

国立博物館は、ヴァーツラフ広場の南端、ネオ・ルネサンス様式の重厚な建物。壁にはまだ「チェコ事件」の時の発砲跡も 国立博物館は、ヴァーツラフ広場の南端、ネオ・ルネサンス様式の重厚な建物。壁にはまだ「チェコ事件」の時の発砲跡も

■「そして戦車がやってきた」(…a prijely tanky)
国立博物館(Narodni muzeum)
アクセス:ヴァーツラフ広場の南側正面の建物
URL:www.nm.cz
入場料:大人120kc・学生70kc
開館時間:10:00〜18:00
期間:8月21日〜9月30日
■ Josef Koudelka写真展「68年侵攻」(Invaze 68)
旧市庁舎(Staromestska radnice)
アクセス:旧市街広場、天文時計の左側の建物
開館時間:10:00〜18:00
期間:8月21日〜9月13日
入場料:大人100kc・学生50kc

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2008/09/02)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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