プラハの観光地で、人形劇?

プラハのカレル橋から旧市街広場へむかう細い道は、いつも観光客でにぎやかです。そこに人形劇の小屋があり、ときどき、ここのチケットの売り子さんがチラシを配っています。この小屋は民間のものですが、すぐ近くには国立の人形劇の劇場もあります。演目は、どちらもモーツァルトのオペラ『ドンジョバンニ』が多いです。

その歴史をきいたら、感動もひとしお。チェコの人形劇 その歴史をきいたら、感動もひとしお。チェコの人形劇

おとなが見ても面白い! チェコの人形劇

『ドンジョバンニ』の初演は、モーツァルト自身の指揮で初演がプラハで行われていますので、プラハにとても縁がある演目なのです。人形劇なので、一応は子ども向けのようには、なっていますが、演目が有名なオペラということもあり、おとなが見ても楽しめます。国立劇場のほうは2時間みっちり上演し、民間の小屋のほうは、1時間20分くらいにまとめてあります。時間の都合にあわせて、選ぶといいでしょう。プラハ市内には、他にも劇場がありますが、旅行者が行きやすいのは、この二軒です。

専門の教育を受けた人形遣いが上演します

チェコの人形劇は、国家ぐるみで大切にされています。人形劇を学ぶために、専門学校もあり、人形劇の劇場で働く人形遣いは専門の教育を受けています。もちろん、レベルは高いです。「人形劇だなんて、子どもだましでつまらないに違いない」なんて考えると損をします。プラハに行ったら、ぜひ。

チェコの歴史を紐解くと……

なぜチェコでは、こんなに人形劇が盛んかというと歴史に関係があります。かつて、チェコはオーストリア・ハプスブルク帝国の支配下にありました。オーストリアのことばは、ドイツ語です。そのためチェコでも、人々はドイツ語を使うように強制されました。唯一、チェコ語の使用を認められていたのが、人形劇です。田舎まわりの人形遣いが、チェコ語で人形芝居を上演し、人々を楽しませていました。また、子どもたちにチェコ語を継承するのにも、人形劇は大いに役にたったのです。人形劇がなかったら、今頃はチェコ語はほとんど話されていなかったかもしれませんね。