チェコの作曲家といえば?

チェコの作曲家というと、ドボルザークとスメタナ、ヤナーチェク、スークが有名です。一番有名なのは、ドボルザークでしょうか。交響曲第9番「新世界より」は特に知られていますね。音楽の授業で聴いたこともある方も多いのでは? ドボルザークに比べると、日本では、いまいち地味な印象があるのがスメタナですが、チェコでは断トツ一番人気の作曲家です。世界的な音楽祭「プラハの春」は、毎年スメタナの命日に開幕し、オープニングはスメタナの代表作「我が祖国」が演奏される慣わしになっているくらいです。

チェコの国民的音楽家、スメタナの作品を聴こう チェコの国民的音楽家、スメタナの作品を聴こう

国民的作曲家、スメタナ

スメタナはオペラも書いていますし、たくさん作品を残していますが、その中でも連作交響詩「我が祖国」は、チェコ人にとって特別です。この曲のテーマは、チェコという国そのものです。第二曲の「ヴルタヴァ」は、ドイツ語で「モルダウ」とされることも多いのですが、その切ないメロディは特に有名です。ヴルタヴァは、プラハ市内はもちろん、南ボヘミア地方からチェコ国内を流れる大きな川です。

「我が祖国」は特別な曲です

チェコはかつて社会主義国家で、民主主義運動が行われました。そして、1989年11月に起こったビロード革命のとき、チェコフィルハーモニーは民衆を励ますために「我が祖国」を演奏し続けたといわれています。人々の祖国への愛情と深く結び付いていて、チェコ人にとって、これは特別な曲なのです。

ぜひ本場でスメタナの音楽を

私も「我が祖国」をきいてたまらない気持ちになったことがあります。2002年8月にプラハで大洪水がありました。あらかた後始末が終わった冬頃、プラハで無料の写真展がありました。写真展といっても、大きな画面に淡々と洪水のときの写真が映し出されるものです。そこに「我が祖国」が流れていたのです。洪水後のプラハ市内の交通はマヒし、ひどい状態。それがなんとか回復したところでした。外国で暮らしていて天災に遭い、私はとても緊張していたのですが、慰められた気がしたのです。ぜひ「我が祖国」を聴いてみてください。本場のプラハで聴くのが一番ですが、よい録音もたくさんありますよ。