- Yuki Jensen
- デンマーク在住。東京生まれの東京育ちだが、20数年の東京生活に終止符を打ち、憧れのおとぎばなしの国・デンマークへ移住。イメージと現実のギャップを感じつつも、透明な風、広がる空の美しさには今でも感動。コペンハーゲンという北欧一の大都会に住んでいるはずが、なぜか日々、自然と戯れている。
出発エリアをに変更しました。
17,8世紀の建築の残るクリスチャンスハウンの街並
コペンハーゲンエリアの最新の穴場と言えば、なんと言ってもクリスチャンスハウン。ここには、ヒッピーが占領した自治区クリスチャニアがあるエリアとして有名なのだけれど、もとは、クリスチャン4世が発展させた貿易用の運河があり、商業の要として栄えたエリアでした。
今でも、新旧建築が織りなす美しい景色は、建築やランドスケープに興味がある人でなくても、一見の価値あり。海運の衰退とともに、一時期は寂れた街だったため、開発に取り残され、今でも17世紀の建築物が数多く残っています。
正面玄関は、昔の面影タップリの荘厳な造り
そんなクリスチャンスハウンは、今では、ジュエリーアーティストや建築家の多く住むアートの街。カフェやサンドイッチショップ、ベーカリーも充実していて、街探索も楽しめます。中でも、ひときわ目を惹くのが、Vor Frelsers Kirke(救世主教会)。1696年に建設されたこの教会は、金の縁取りがされた4重の螺旋状の尖塔が目印です。
実は、市内にある塔として有名なラウンドタワーより3メートル低いのだけど、救世主教会には違った意味で楽しめる魅力があるから、行ってみる価値ありです。
階段の途中で見える、尖塔の内部に下がる教会の鐘
ラウンドタワーは、石造り。だけど、この救世主教会は、基本が木造。だいぶ傷んでいた塔への裏道も90年代に修復されて、観光客が通れるようになりました。
とはいえ、塔の上まで行くには、400段の階段を上らなくてはなりません。しかも、上に行くにつれて狭くなり急勾配になっていくため、ちょっと覚悟が必要。でも、木造の階段を上がる途中に、昔の建築の木組みがみえたり、景観が覗ける小さな窓があったり、鐘や鐘を鳴らすための機械仕掛けの装置があったり…。上っている途中も、十分楽しめます。
外に出てすぐに見える景色。広い空と、広がる街並、頬に受ける風にコペンハーゲンを感じてほしい
人が一人通るのがやっとの扉を抜けると、目の前に広がるのは、コペンハーゲンの町並みです。運河と旧市街とガラス張りのモダンな建築物のコントラスト。しかし、一息つくのはまだ早い。外まで出ても、更に150段の螺旋階段があって、更に上部まで行く事もできるんです。一人立つのがやっとの幅で、手すりも高くはないから、高所恐怖症には禁断のエリア。日本だったら、通らせてもらえないようなちょっと危険な場所。でも、現デンマーク王室のヨアキム王子もこの階段を上って塔の上からの景色を楽しんだとか。
塔だけでなく、もちろん「教会」自体も見どころたくさん。ぜひ足を運んでみてください。
■ Vor Frelsers Kirke 救世主教会
住所:Sankt Annaegade 29, 1416 Copenhagen
アクセス:メトロクリスチャンスハウン(Christianshavn)駅から、徒歩5分
電話番号:+45 32 57 27 98
URL:http://www.vorfrelserskirke.dk
開館時間:11:00 - 16:30 (4月〜8月)11:00 - 15:30 (9月〜3月)、12:00〜(日曜日)
休館日:11月から3月まで塔はクローズ
入館料:子供(5-15)10クローネ 大人20クローネ
※ しばらく工事で見られない場所もあるのだけど、塔は開いています。
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/08/21)
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