- Yuki Jensen
- デンマーク在住。東京生まれの東京育ちだが、20数年の東京生活に終止符を打ち、憧れのおとぎばなしの国・デンマークへ移住。イメージと現実のギャップを感じつつも、透明な風、広がる空の美しさには今でも感動。コペンハーゲンという北欧一の大都会に住んでいるはずが、なぜか日々、自然と戯れている。
出発エリアをに変更しました。
ランドスケープで有名なルイジアナ現代美術館。敷地のあちらこちらにアートが
北欧の地にあり、中央ヨーロッパとは少々趣を異にする独特のアートを育んできたデンマーク。その首都であるコペンハーゲンには、数えきれない程の美術館があります。個人所有であった美術が一般公開されてている場合もあり、規模も様々です。コペンハーゲン市内では、国立博物館やデンマークデザインセンター、素敵なカフェや温室のあるニューカルスペア美術館、広大な庭園の中に佇む国立美術館などがお勧め。
しかし、なんと言っても一番のお勧め美術館は、電車で30分程のHumlebek(フムルベック)にあるルイジアナ現代美術館です。
ルイジアナ現代美術館は、1950年代以降のモダンアートの美術館。絵画彫刻と幅広い常設展示もお勧めながら、先端的なテンポラリー展示の質も世界トップといわれます。でも、ルイジアナ美術館の魅力はそれだけではありません。美術展示はもちろん言うに及ばず、美術館建築、ランドスケープ、美術館側から見える景色と海、海の向こうに広がるスウェーデン、など、単なる美術館の枠に収まらず、どれを取っても優れていて、素敵な空間を提供しているのです。
目の前に広がる美しい海と芸術作品。広い庭園には、花々も咲き乱れています
まずは、なんと言っても芸術鑑賞から……。誰でもそう思って美術館に行くのでは?エントランスをくぐると、目の前には、左右前に広がるスペース。右に向かえば常設展示、左に向かうと日本の海底美術館に影響を与えたといわれる地下に広がる仮設展示スペースが、前には、庭園が広がっているのだけれど、ちょっと後回し。そう思いながら、迷路のように広がる展示スペースを歩き回っていると、いつの間にか外に出てしまうことも。
実は、ルイジアナ現代美術館のアートは、外に続く庭園にも広がっていて、庭園にそれとなくおかれている彫刻を見て歩くのもお勧め。外に出てしまったら、逆らわずに、そのまま庭園をお散歩してみては? ルイジアナの魅力は、広い敷地全体に広がるアートスペースなんです。
素敵なガラス張りのカフェ。天気がよければ、外でコーヒーとケーキで一服も素敵
建物の外に出ると、目の前には海が広がり、なんと、対岸にはスウェーデンが。一面の芝生を見渡すと、所々にアートがおかれ、カップルが楽しそうに談笑していたり、家族がピクニックをしたりと思い思いに楽しんでいます。コペンハーゲン市民は、休日にはランチボックスを持参して、家族で美術鑑賞、その後、庭園でピクニックなんて、良くやっているみたい。ピクニックの準備ができなくても心配なし。ルイジアナの美術館カフェは隠れた穴場。きちんとしたお食事も出来てしまうし、スウィーツも逸品。目の前に広がる芸術家の芸術作品、自然が創りだす芸術作品を鑑賞しながら、歩き回ってちょっと疲れた身体に、栄養補給。これで、お腹も心も一杯になること間違いなし。
残念ながら、展示は写真には収める事が出来ませんでした。Richard Avedon展示の入り口
ルイジアナ現代美術館では、年に6回の仮設展示を行っているという事なのだけれど、デンマークを代表する芸術家から国際的な芸術家まで、幅広いテーマを扱っていてキュレーターの腕も相当なもの。2007年8月24日に始まったアメリカ人写真家"Richard Avedon, Photographs 1946 -2004"は、今までの仮設展示の中でも秀逸。この展示は、2008年1月13日まで。まだまだ、見るチャンスはあります!
■ Louisiana Museum of Modern Art (ルイジアナ現代美術館)
住所:Gl. Strandvej 13 DK-3050 Humlebek
アクセス:コペンハーゲン中央駅より36分Humlebek/Louisiana Station駅より徒歩で約210分
電話番号:+45 49 19 07 19
URL:http://www.louisiana.dk/(デンマーク語/英語)
開館時間:10:00〜17:00 水曜日は22:00まで
休館日:12月24/25/31 1月1日は12:00-17:00
入館料:80DKK(1600円程)
その他:2月からは、夜22:00まで開館
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/09/18)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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