ウワサのお菓子は、北欧にあった

食の好みは人それぞれ…。理屈ではないのが食のすばらしさです。しかし“世界一不味いお菓子”とウワサのお菓子が、北欧・デンマークにあるようです。サーモンやサンドイッチなどが食べられるデンマークのイメージと「世界一不味い」のレッテルは、どうも結びつきません。 “世界一不味いお菓子”の真相はいかに? デンマークの中心都市コペンハーゲンで、おなじみのスーパーチェーン「イヤマIrma」へ向かいました。

デンマークにある、世界で一番不味いお菓子とは? デンマークにある、世界で一番不味いお菓子とは?

“世界一不味い”の正体は

その名は「lakrits(ラクリツ)」。ゼラチンで固められたグミです。売り場でさっそく手に取ると、袋ごしに見えた色からすでに奇抜でした。真っ赤、真緑、極めつけに真っ黒。どこか自動車のタイヤを連想させる黒いグミは、ピンクやオレンジなどのポップな色の普段食べるグミとは、ずいぶん対極の印象です。鼻をツンと軽く刺激する薬草のような香りのグミをかめば、独特の風味と黒糖のようなじんわりとした甘みが口のなかに広がります。率直な感想は「よくわからない味だけど、美味しくないのは確実」。

斬新で奇抜な原料と製法

そんなラクリツは、スペインカンゾウ(リコリス、甘草の一種)の根およびアニスオイルから作られます。ヨーロッパやアメリカ北部では古くから馴染みがあるこの菓子は、ゼラチンや蜜蝋、塩化アンモニウムなどが原料です。さまざまな色で作られるそうですが、人気(?!)の黒色は、食品着色料カーボンブラックでによるものだそうです。デンマークをはじめとする北欧諸国などでは、アンモニア臭を付けたものが一般的です。

食べた人のみ分かる、ラクリツの凄味

なぜこのラクリツが、伝統菓子として生き残ったのか。世界へ広まりえたのか。「?」とは裏腹に、気付けば袋にどんどん手をのび……。不味さが、後をひくのです。コペンハーゲンのスーパーでよく見られる“Blockgodis(ブロックグーディス)”という量り売りスタイルの販売ゾーンには多種のお菓子が並びますが、ラクリツはそこにもありました。コペンハーゲンでは、その気になればどこでも入手できる名の知れた定番菓子、ラクリツ。コペンハーゲンを訪れるさいは、どうぞ挑んでみてくださいね。