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海外現地発ガイド通信

墓の中に住んでる人がいる!マムルーク朝の墓が素晴らしい、死者の町(北の墓地)


掲載日:2011/07/27 テーマ:世界遺産 行き先: エジプト / カイロ

タグ: 建築 世界遺産 歴史


生と死が共存する不思議な場所

これがお墓です!暗さは感じられず、まるで普通の家のような作りです。死者の町には、お店や学校などもあり普通の町として機能しています。 これがお墓です!暗さは感じられず、まるで普通の家のような作りです。死者の町には、お店や学校などもあり普通の町として機能しています。

カイロの郊外にあるモカッタムの丘の下に、広い範囲でイスラム教徒の墓地が広がっており、通称「死者の町」と呼ばれています。死者の町というと、幽霊スポットのようで不気味に感じる半面、怖いもの見たさでゾクゾクするような魅惑的な響きがします。その死者の町の北側に位置する、「北の墓地」には一般の人の墓に交じってマムルーク朝の権力者の大きな廟が点在しています。世界遺産として登録されている、イスラム建築群の一部がこの場所にも見られるのです。墓が立ち並ぶその場所には、驚いたことに、死者が祀られた墓を家として暮らしている人々がいます。壁で覆われている墓が多いため、一見家のようで、確かに家財道具などを持ち込めば住むことはできてしまいます。住人の中には、墓の持ち主に墓守りとして頼まれている人もいれば、勝手に住みついている人もいて、そこは貧しい人々が住むエリアのひとつとなっています。

1ポンド札の裏にある「カーイトゥベーイの墓とマスキド」

1ポンド札のカーイトゥベーイの墓とマスキドです。マムルーク朝のスルタンのカーイトゥベーイといえば、観光的にはアレキサンドリアの要塞が一番有名ですが、数ある彼の建築物の中でこのマスキドが最高だと言われています。 1ポンド札のカーイトゥベーイの墓とマスキドです。マムルーク朝のスルタンのカーイトゥベーイといえば、観光的にはアレキサンドリアの要塞が一番有名ですが、数ある彼の建築物の中でこのマスキドが最高だと言われています。

死者の町は観光地ではなく、実は犯罪がおきたり野犬も多い場所で、気軽に行くのは避けた方が良いのです。しかし、北の墓地の中に、多くのガイドブックにも紹介されている、マムルーク朝の建築物が集まる場所があり、そこは観光客の姿がチラホラ見られます。このあたりは普通の家も入りこんで存在していて、古い建築物がぽつぽつあるといった趣きです。そこで一番有名なのは、1474年に建てられた「カーイトゥベーイの墓とマスキド」です。なんと、この建物は1ポンド札の裏に印刷されています。日本で言ったら、国宝の平等院鳳凰堂と同じ扱いであるのに、全く観光向きになっておらず、地味に建っていてもったいない限りです。茶色がかった赤と白のストライプの外壁の立派な作りで、中にはいると、色鮮やかなステンドグラス、細かい細工の説教壇、幾何学模様の大理石の床、ガラスのシャンデリアなど、想像以上に美しい装飾に驚きます。

いくつものドーム型の屋根の墓が静かにたたずむ

スルタン・バルスベイのハーンカーの西側に墓が並んでいます。手前からリファーイーの墓、サブア・バナートの墓、アミール・バルスバイ・エルバガシの墓、アミール・スレイマンの墓、アスファの墓です。 スルタン・バルスベイのハーンカーの西側に墓が並んでいます。手前からリファーイーの墓、サブア・バナートの墓、アミール・バルスバイ・エルバガシの墓、アミール・スレイマンの墓、アスファの墓です。

カーイトゥベーイのマスキドからスルタン・カーイトゥベーイ通りを北にまっすぐ行くと丸いドーム屋根の墓がいくつか現れます。右手には1432年建立のマムルーク朝のスルタンであるバルスバイのハーンカーがあります。ハーンカーとは、イスラム神秘主義の修道所のことで、モスク、学校などがある複合施設です。細かい幾何学模様で装飾された木製のミンバルがあります。その隣に司令官である、アミール・クルクマースとアミール・ガミ・バク・エル・アシュラフィの墓が続き、そして突当たりの大きな建物は、1411年に建てられたスルタン・バルクークのハーンカーになります。茶色がかった丸い屋根の建物がいくつも並んで建っている様子は、独特な光景を醸し出しています。   

日本の本でも紹介された、死者の町のガラス工房

赤、青、緑、紫、茶色などの空気の泡が入った大雑把な作りのガラス製品で、却ってそれが良い感じです。このようなリサイクル・ガラス製品はハンハリーリでも売られていますが、工房なので若干お安くなっています。 赤、青、緑、紫、茶色などの空気の泡が入った大雑把な作りのガラス製品で、却ってそれが良い感じです。このようなリサイクル・ガラス製品はハンハリーリでも売られていますが、工房なので若干お安くなっています。

「カーイトゥベーイの墓とマスキド」の横の狭い路地を入った所に、知る人ぞ知る、在住エジプト人の間で口コミで広まった小さなガラス工房があります。ガラスをリサイクルして製品を作っており、無造作にガラスのかけらが置いてあったりして、雰囲気は大変庶民的です。しかし、ヨーロッパやアメリカからの観光客が立ち寄ったり、ガラス細工の注文をしに訪れる人もいます。日本の子供向けの本「世界各地のくらし エジプトのくらし」(ポプラ社)に下町のガラス工場として紹介されています。店の中では、実際に火を使ってガラスを加工する様子も見られます。「死者の町」は、大変魅力的な場所なのですが、いかんせん観光客も少なく寂しい場所です。「カーイトゥーベーイの墓とマスキド」から「スルタン・バルクークのハーンカー」あたりまでは、死者の町の中では比較的訪れやすいエリアですが、マスキドやハーンカーの中に入る時以外は、車の中からの見学にとどめておくことをお勧めします。

【関連情報】

「カーイトゥベーイの墓とマスキド」内の色鮮やかなステンドグラスです。 「カーイトゥベーイの墓とマスキド」内の色鮮やかなステンドグラスです。

■死者の町の北の墓地の中のスルタン・カーイトゥベーイ通りの「カーイトゥベーイの墓とマスキド」から「スルタン・バルクークのハーンカー」あたりまで タハリール広場から車で約20分 ハンハリーリ横を通る、アズハル通りと交差する、死者の町を通るサラーフ・サーリム通りの高架をくぐって死者の町に入り、「カーイトゥベーイの墓とマスキド」をめざします。中に入れてもらえるのは
「カーイトゥベーイの墓とマスキド」(Mosque of Sultan Qaitbay)
「バルスバイのハーンカー」(Khanqah of Sultan Al-Ashraf Barsbay)
「スルタン・バルクークのハーンカー」(Khanqah of Sultan Farag Ibn Barquq)
で、共に礼拝の時間には入場できません。 
入場時間:9:00〜夕方までにしておいた方が無難です。
入場料はありませんが寄附をして下さい。 
■ガラス工房「The Hand Glass Factory El Hag/Ahmd Aly」
16 Darb El Sakia Qaitbay Mousque
電話:0161370342 
カーイトゥベーイの墓とマスキドの入口の向かい側にある狭い路地を行った突当たり。

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2011/07/27)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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