ピラミッド建設の歴史を知ろう

私は世界史、とくに古代史好きでマニアと言ってもいいかもしれません(笑)。仕事だから好きになったというわけではなく、もともと歴史好きが高じて旅行に行っている部分もあります。そんな古代史となると、やはり外せないのはエジプトですよね。多くの見どころがありますが、なかでも誰もが思い浮かべるのがギザのピラミッドでしょう。今回はそのギザのピラミッドとそれが建てられるまでのエジプトの歴史を紹介しましょう。見に行く前にこれをさらっと読んでおくだけで、理解がより深まると思いますよ。

ピラミッド建設の歴史を知ろう ピラミッド建設の歴史を知ろう

ピラミッド建設以前のエジプトの歴史

エジプトで農耕が始まったのは紀元前6000年ごろ。その頃はまだサハラは緑に包まれ、キリンやゾウなどの野生動物も棲んでいました。前4000年になるとサハラの乾燥化が始まり、ナイル川沿いの渓谷に人間や野生動物が集まってきます。前3500年になるとナイル川沿いに村落共同体「ノモス」が生まれ、それが統合されて前3100〜前2900年ごろにエジプトに初めての統一王国が誕生します。この統一からアレクサンドロス大王によるエジプト征服までの約2700年間を、エジプト史では30の王朝に分けて数えています。最初の最盛期を迎えた第3王朝から第6王朝にかけての約500年間が「古王国時代」(前2700〜前2200年ごろ)で、首都はナイル渓谷地帯とデルタ地帯のちょうど境界にあたるメンフィスに置かれました。この第3王朝のジェセル王の時代(前2630年ごろ)に、初めてエジプトにピラミッドが建設されたのです。

ジェセル王の階段ピラミッドは、現存するエジプト初の石造建築 ジェセル王の階段ピラミッドは、現存するエジプト初の石造建築

エジプト初の石造建築「ジェセル王の階段ピラミッド」

カイロ郊外、ナイル川西岸のギザから南へ約10kmのサッカーラにあるのが、エジプトのピラミッド第1号となる「ジェセル王の階段ピラミッド(前2667〜前2648年)」です。これはエジプトではほぼ初の石造建築物でした。なので建設には試行錯誤があったようで、途中で何度か設計が変更されます。以降のピラミッドの底辺が真四角な「真正ピラミッド」なのに、これはまだ底面の長さは東西が125m、南北が109mと長方形でした。この6段からなる階段ピラミッドの高さは62m。周辺には祭殿や葬祭殿があり、さらに壁で囲んだ複合施設として造られました。ピラミッド造りのアイデアは、階段状の基壇を持つメソポタミアの神殿ジックラトがモデルになっているといいます。(その2につづく)