ギザの三大ピラミッド以降は

「知っておきたいエジプトのピラミッドの歴史」その3からの続きです。ギザの三大ピラミッドが建てられたのはその名のついた王の治世とすると、およそ前2589年〜前2504年の間のことです。その後のピラミッド造りはどうかというと、前1800年代までは断続的に建てられていました。しかし建材がレンガだったので崩れてしまったり、造りが粗雑で崩壊したり、砂に埋もれてしまったりと、黄金期を凌ぐものはうまれませんでした。運搬に都合のいい場所にあったジェドエフラー王のピラミッドのように、ほぼ解体されて石材が運ばれてしまったものもあります。ただし2008年に発見されたピラミッドがあるように、まだ発見されていないものもあるかもしれません。

キザにあるメンカウラー王のピラミッド。頂上にはかつてピラミッドを覆っていた化粧岩の一部が残っている キザにあるメンカウラー王のピラミッド。頂上にはかつてピラミッドを覆っていた化粧岩の一部が残っている

ピラミッドは何のために建てられた?

ピラミッドは何のために建てられたのでしょう。これは諸説あり、いまだ決定的な正解がないのが現状です。古代ギリシャ・ローマ時代から、ピラミッドは王の墓と考えられていましたが、内部の研究が進むと、玄室はあっても死者が葬られた痕跡がないものもあるなど、異論が出てきました。ギリシャの歴史家ヘロトドスはクフ王の大きなピラミッドについて、「国民を酷使して建てた」と述べ、クフ王に「悪行をつくした王」というイメージづけをしました。しかし20世紀になると「ピラミッド建設は公共事業だった」という説が出ます。というのも建設労働者は農閑期を利用して集められ、働いている間は食事や住むところも保証されていたからです。しかしこの説も最近では修正され、そこまで善政を敷いたわけではないが、建設は王個人のためではなく、宗教的な国家事業だった(王=神だったので)という所に落とし所をつけているようです。

ピラミッド観光、現在の治安は?

さて、エジプトの現在の治安はどうなのでしょうか? 安心してピラミッド観光はできるのでしょうか。実は数年前に比べると、かなり落ち着いているようです。外務省の海外安全ホームページによると、ピラミッド観光の基点となるカイロやギザの危険度はレベル1の「十分注意してください」(2018年12月現在)。アジアで言えばインドネシアやインドのほとんどの地域、ロシアやタイのバンコクと同じです。なのでもちろんツアーも出ていますよ。ただし欧米からの観光客はあまり戻ってきていないようで、観光地も結構空いているようです。物価も安いので、もしかしたら今が行きどきなのかもしれません。エジプトのピラミッド巡り、検討してみはいかがでしょうか。観光のベストシーズンは、5月、10〜11月です。逆に3〜4月は砂嵐、12〜1月は雨が多いとオフシーズンになります。