この赤地に白抜きで書いてある「Helsinki Design Week」のロゴが目印
街全体が「デザイン」で一つになる日
知る人ぞ知る「ヘルシンキ・デザインウィーク」とは、2005年から恒例の「北欧最大のデザインの祭典」のこと。毎年9月に開催され、期間中は、ファッションからインテリア、建築、カルチャーやライフスタイルにいたるまで、様々な「デザイン」にまつわる展示会やファッションショー、セミナーにワークショップなど、200以上もの催し物が展開します。会場は、博物館や美術館からマーケット、セミナーホールからデザインショップにレストランに至るまで。多くのイベントが入場無料で、路上でも様々な特別展示が見られます。本イベントの一番人気は、毎年200もの出店があり、2万5千人もの訪問客が訪れるという「デザインマーケット」。ヘルシンキでこれだけの人が集まることは、なかなかありません。
大人も子供たちも、気軽にわいわい集まって楽しむヘルシンキデザインウィーク
ゆったり気取らないフィンランドデザインの魅力を体感
でも「北欧デザイン」というか、そもそも「デザイン」という分野が得意ではない、あまりなじみがないという方でも、心配ご無用。フィンランド人のデザインに対する態度はとてもゆるく、かつとても自由だからです。自分の目で見て感じてみてそれが「好き」か」「嫌いか」、「美しい」と思うか思わないかぐらいのポイントでいろいろなものを手に取っては眺めて、同伴の人達と感想を語り合うことを気軽に楽しむのがポイント。子ども達だって、キッズ向けのコーナー以外でもテクテク歩いて、自由気ままにデザインや空間を体感しています。そして何よりこの時期の北欧のお天気は最高!(ハズレる年もありますが)まだ残暑厳しい日本から抜け出して、一足お先に「文化の秋」を堪能するのにピッタリなイベントです。
若手の新人デザイナーや新しいブランド、その年のアワードデザイナーの作品の展示も見られるも
プロフェッショナルもアンテナを張るデザインイベント
ヘルシンキデザインウィークの開催期間中には、「ハビターレ」という、フィンランド最大のインテリアデザイン見本市も同時開催されます。ハビターレの視察も兼ねたデザインや建築業界の関係者には、招待された建築家だけが入場を許される「アーキテクチャーデイ」や、普段は公開されていない、ヘルシンキ在住のクリエイターや建築家の仕事場が一般公開される「オープンスタジオ」、インテリアデザインに特化した「ショウルーム・ウォーク」といったツアーもあります。このようにさりげなく、フィンランド・デザインを支える業界人がインスピレーションを受けたり、新たな仕事のコネクションを見つけたりする場にもなっています。刺激的ですね。
好評につき毎年恒例になった、子ども向けのワークショップ。レーゴブロックでヘルシンキの街をデザインします
親子で夢中になる都市デザイン
デザインといえば、フィンランドは「都市デザイン」でも優秀な国なので、より暮らしやすい街の在り方に関心を示す人が多いです。「建築の父」の異名を持つアルバ・アアルトの存在も健在で、多くの人から尊敬されています。そんなフィンランドの未来の建築家を育てる「アルッキ」という、子ども用の図画工作教室主催のレーゴブロックを使った子ども向けのワークショップは、毎年大人気です。中には子供たちより真剣になってしまうパパもいるようですが、その間ママはゆっくり展示やショッピングを楽しんでいるという具合。英語もフィンランド語も話せなくても、黙々と建物を作ったり、電車で遊んだり、お子さんの初の海外イベントデビューにも良さそうですね。開催はデザインウィーク期間中の週末になります。
一度にまとめて多くのデザインとフィンランド人が見られるまたとない機会。デザイングッズのお土産も手に入れやすいイベントです。
【関連情報】←今年の開催日を公式サイトでチェック!
■Helsinki design week(ヘルシンキデザインウィーク)
公式サイト http://www.helsinkidesignweek.com/(英語)
※まだ今年の開催日が発表されていない場合には、「9月上旬から中旬にかけて」が目安になります。
※※お天気は、冷たい秋雨が降る年もあります。その場合に備えて室内での展示やイベントもたくさんありますし、デザイン博物館などの特別展示を見に行くのも手です。
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