南仏プロヴァンスはどんなところ?

南仏のプロヴァンスと聞けばどんなイメージでしょうか? 陽光あふれる冬でも温暖な土地柄。アルルは「夜のカフェテラス」などゴッホ作品であまりに有名な町ですね。水道橋のポン・デュ・カールをはじめ、ローマ時代の遺跡もあちらこちらにあります。アビニョンには、中世の一時期、ローマ法王がお住まいになられたことがあるために、法王庁宮殿が残されています。そして中心地は、フランス最古の港町マルセイユです。決して安くはないですが、ここでは世界三大スープの一つ、ブイヤベースを食べないわけにはいかないでしょう。サフランやハーブ類をふんだんに使った魚貝スープです。高級店では、スープと具材が別々に出されてきます。スープには薄切りバケットにマスタードをたっぷり塗ったものを浮かべて、スープが染みて柔らかくなったところスプーンですくって食べます。ヨーロッパ人はスープが多少冷めても気にしません。ですから、あせらず食べてくださいね。

海外の山を見る〜ゴッホの描いた空気を感じ、セザンヌの山に見とれ、ミストラルに震える 海外の山を見る〜ゴッホの描いた空気を感じ、セザンヌの山に見とれ、ミストラルに震える

プロヴァンスはオーベルジュ宿泊がいい

マルセイユには、アフリカや中近東からの移民も多い多国籍な町なので、フランスでないような錯覚すら覚えます。どうもプロヴァンスのイメージではない。そこで、おすすめなのが『南仏プロヴァンスの12カ月』(ピーター・メイル著)で有名になったリュベロン地方です。内陸の丘陵地帯に田舎町が点在しており、ゴッホが描いた明るい空気の世界がここには広がっています。ブドウ畑や小麦畑、ひまわり畑。陽光に輝く村々にはワインセラーやオーベルジュ(宿泊施設を備えたレストランのこと)があります。料理のおいしいオーベルジュが多いことでも有名です。名物は「ジコ・ダニョー・アンクルート(羊肉のシチュー包みパイ)」や、名産の「トリュフ(香りの高いキノコ)」を使った料理です。ただしこうしたところへは、車がないと不便です。しかし車でしか行けないようなところは、値段もリーズナブルでお得感もあるのです。

セザンヌの山の実物を見て感激!

さて、プロヴァンスに行ったなら、絶対に見逃してはならないのが、後期印象派の巨匠セザンヌが生涯に渡って描き続けたサント・ヴィクトワール山です。その絵画では、青い色遣いが絶妙ですが、実物は、石灰岩がむき出しになった白い山です。絵のとおり、山には一本の木も生えていません。そして時間帯によっては、本当に青く見えるから不思議です。エクス・アン・プロヴァンスのグラネ美術館からは、セザンヌの道が始まっています。歩きながらこの山が見えます。パリに戻ったら、ぜひともオルセー美術館で、手前に松が描かれた「サント・ヴィクトール山」を鑑賞してください。グッときます。そして暖かいはずのプロヴァンスですが、冬はアルプス山脈から強烈な北風ミストラルが吹き降ろしてきます。寒いですから、そのこともお忘れなく。