実にフランスらしい風景のブルゴーニュ地方

フランスの北東部に位置するブルゴーニュ地方は、なだらかな丘陵地帯の続く田舎です。しかも川沿いの斜面にはブドウ畑が広がっているのです。農業が盛んで、ワインの産地。フランスらしい風景ですね。フランスの二大ワイン生産地のひとつがブルゴーニュです。もうひとつは南西部にあるボルドー。ブルゴーニュ・ワインの中でもっとも有名なのが、白ワインの「シャブリ」でしょう。キレのある飲み口のさっぱりしたワインです。魚貝に合うからか、日本でお馴染みになっていますね。実はシャブリは村の名前で、この地方の中心地ディジョンから北東方面に位置しています。ディジョンから南に向かって伸びるソーヌ川沿いが、ブルゴーニュ・ワインの中心地。距離にして約55キロ。ここが「黄金の丘」と呼ばれる一帯です。2015年世界遺産に登録されました。

ブルゴーニュの丘陵地帯 ブルゴーニュの丘陵地帯

世界遺産に登録されたわけとは?

フランスでは、原産地呼称法(AOC)と呼ばれる法律があります。これは15世紀にブルーチーズの生産地、生産方法に関する取り決めに始まったようですが、近代に入ってから、チーズやワインをはじめ、様々な食品にも広がってきました。食の安全を担保すると同時に、ブランド化を進めることで価値を高めてきたのです。ブルゴーニュ地方では、2種類以上のブドウ品種を混雑することがなく、また栽培区画の特定も長年保持してきました。こうしたワイン栽培そのものが評価の対象となり、シャンペンで有名なシャンパーヌ地方と合わせて、世界遺産に登録されたのです。この地方でもっとも有名なワインが、ロマネ・コンティでしょう。ディジョンの南にあって、畑の名前も「ロマネ・コンティ」。1本100万円近くする高級ワインです。日本でも、1次産業の6次産業化が進む中、こうした取り組みを学習するべく、ブルゴーニュに研修に行く自治体もあるようです。

ブルゴーニュ地方の特産は?

ブルゴーニュには、ワインのほかにもブランドがあります。ディジョンといえば、その昔からディジョン・マスタードが有名ですね。しかし最近は工場が多国籍企業に買収され、AOC認定は受けていません。そんな中、FALLOT(ファロー)社では、ブルゴーニュ地方で生産されたカラシの種、ブルゴーニュのAOC白ワインを使った「Moutarde de Bourgogne(ブルゴーニュ・マスタード)」を開発、欧州連合の品質保証を受けました。このマスタードをちょっとつけて、今やフランス料理の代表となったブッフ・ブルギニオン(ブルゴーニュ風ビーフの赤ワイン煮込み)など食べたいですね。もちろんビーフは、ブルゴーニュ特産のAOC、シャロレー牛です。前菜にはエスカルゴ。これもブルゴーニュ料理だったのが、フランス料理と呼ばれるようになったもの。一見地味なブルゴーニュですが、フランスらしさに出合えます。