中世の要塞村「鷲の巣村」

中世のころに人里離れた小高い山の上や急峻な崖の上に築かれた集落を、鷲がほかの動物が襲ってこないような切り立った崖に巣を作るのになぞらえて「鷲の巣村」といいます。元々は敵の侵入・攻撃を防ぐために造られた要塞村で、周囲は城壁で囲まれ、村内の道は細く迷路のように入り組んでいます。また、すべての鷲の巣村は、冬の風を避けるために南の斜面に広がっています。南ヨーロッパの山岳地帯に点在していて、中でも南仏コート・ダジュール地方には、100以上の村が存在するといわれています。

南欧の鷲の巣村を訪れる旅 その1「南仏コート・ダジュールの鷲の巣村」 南欧の鷲の巣村を訪れる旅 その1「南仏コート・ダジュールの鷲の巣村」

南仏の鷲の巣村で最も人気が高い「エズ」

エズはニースとモナコの間に位置し、地中海を望む海抜420mの崖の上に築かれた村です。村から見下ろす青い地中海と海岸線の眺めは絶景!!満開のジャスミンが香る夏はもちろんのこと、冬も南仏の暖かい日差しを受け、地中海とオレンジ色の屋根のコントラストが鮮やかです。絶景ポイントは頂上にある「熱帯植物園(サボテン公園)」で、ここに入る人のほとんどは、サボテンではなくここからの眺めが目的と言ってもいいでしょう。

休憩は展望の素晴らしいテラス席で

エズでもうひとつの絶景ポイントは、「シャトー・ドゥ・ラ・シェーブル・ドール」というホテルのテラスレストラン「レ・ロンパールLes Remparts」です。全席地中海を眺められるテラス席で、ここからの展望は一見の価値があります。もう一軒、「シャトー・エザ」のテラスからの眺めもまた絶景です。エズ村の小道は、中世の雰囲気はあるもののあまり生活感がなく、観光客相手のショッピングストリートになっています。ディスプレイのセンスのよさはさすがフランスといった感じ。絶景を楽しんだ後は、小路をそぞろ歩きしながらショッピングといきましょう。

フランスで最も美しい村「グルドン」

グルドンは、香水で有名なグラースから北へ14km、険しい山道を九十九折に上っていくと突然姿を現す、標高760mの急峻な岩山の頂上にある鷲の巣村です。厳しい選考基準をクリアした村だけに与えられる「フランスの美しい村」のひとつに登録されており、ルー峡谷の絶景と遠く地中海まで見渡せます。コート・ダジュールの喧騒とは別世界の山岳エリアにある静かな村には、9世紀のお城と12世紀の教会が建っています。ラベンダーと蜂蜜が名産のこの小さな村のメインストリートは、わずか200mほど。1時間もあれば観光し終えてしまうような村ですが、それこそが「美しい村」の醍醐味なのです。