コート・ダジュールはどんなところか?

「コート・ダジュール」とは「青い海岸」という意味です。緩やかに湾曲した海岸線には、伝統的なホテルが建ち並び、部屋の窓には日除けのひさしが、白浜のビーチにはパラソルの花が咲きます。多くの人がリラックスした服装で、海岸沿いのプロムナードを歩いています。コート・ダジュールは、まさにそんなイメージそのもの。映画祭で有名なカンヌから、ニース、モナコ公国、イタリアのサンレモあたりの地域を指す言葉です。これら主要4都市のうち、もっとも高級感が漂うのはモナコでしょう。岩壁に建物がへばりつくように建ち、急カーブの坂道が続きます。F1のモナコ・グランプリでもお馴染みの風景ですね。由緒正しいカジノは、その装飾の見事さで観光客が見学に訪れます。こんなモナコに泊まることは、ツアーでも稀です。ホテルの数が少ないうえに、安ホテルでも1泊2万円程度はするのです。

やっぱりニースが拠点

カンヌも高級感が漂う町で、ホテルの数もそこそこあるので、泊まる人が多いです。とくに陶芸の町ヴァロリスやピカソ美術館があるアンティーブに行きたい人には、拠点になります。ただやはり、コート・ダジュールの中心地は、ニースでしょう。20世紀の初頭に建てられたネグレスコ・ホテルは、日本ではBOROが同名のタイトルで歌っています。年配の方には懐かしいでしょうね。絵画が飾られた館内は小さな美術館といったおもむきで、海側の部屋が取れれば、海岸沿いのプロムナードが眼下に見えます。憧れの五つ星ホテルです。こうした伝統的なホテルもありますし、もっと安いホテルもあります。街中に入れば、旧市街で朝市も開かれ(火曜日から日曜日の午前中)、庶民の息遣いが聞こえてくるようです。高級感と生活感の両方が味わえるのが、ニースの最大の魅力でしょうね。そしてニースは公共交通の拠点として、モナコやカンヌに行くのにとても便利なのです。

バスは安いし、列車は楽しい

公共のバスが安いのには助かります。モナコやカンヌに行っても、乗車時間74分以内なら、わずか1.5ユーロなのです(約177円:2017年現在)。シャガール美術館やマティス美術館も坂の途中にあるので、バスを利用しましょう。ギャラリー・ラファイエットの後ろから22番のバスが10分おきに出ています。絶景が眺められるエズ庭園には、長距離バスターミナルから112番、 Nice Beausoleil行きに乗りましょう(日祭日運休)。2時間に1本です。またプロヴァンス鉄道ニース駅からは、山の中、プロヴァンス地方に向かって「松ぼっくり列車」や、蒸気機関車が出ています。おすすめの村は、アントルヴォー(Entrevaux)とアノット(Annot)です。中世さながらの素朴な村は、コート・ダジュールの雰囲気とは一線を画し、ゆったりできます。そうそう、あとオリーブやアンチョビ、トマト、インゲン、ツナ、ゆで卵などの入った、ボリュームたっぷりの「ニース・サラダ」もお忘れなく。