その多くは奴隷ではなく、鍛え上げられた剣闘士

前編からの続きです。ローマ時代、闘技場で戦っていたのは支配した地域から連れて来られた奴隷たちでしょうか、それとも極刑を言い渡された囚人たちでしょうか。当初、その多くは、剣闘士養成学校で鍛えあがられた剣闘士たちでした。戦いを見て観衆たちの声援を反映し、判定を下すのは高官。負けた戦士も、多くの場合は恩赦を受け助けられました。その理由は、もし死刑を宣告すると、高官はその剣闘士を育成した学校にお金を支払わなければならなかったからです。ローマ帝国の衰退とともに、剣闘士養成学校は閉鎖されていき、奴隷などが戦うことが増えていきました。何と、賞金稼ぎのため女性も戦士になれたそうです!

現在でも、コンサートや闘牛で使われている円形闘技場 現在でも、コンサートや闘牛で使われている円形闘技場

残酷な公開処刑?獣と戦った死刑囚たち

闘技が中断される昼休憩の間、観衆たちは外に出てランチタイムへ出かけました。さぞかし、午前中の試合の話題で盛り上がっていたことでしょう。その間、闘技場では死刑囚たちが獣と戦わされていました。午後の試合の席取りを命じられた奴隷らと、特別に興味のあるわずかな市民らの前で行われました。ライオンや熊などと戦うなんて、想像するだけでも怖い話ですよね。多くの者たちがこの闘技場で血を流したことは、想像できます。その血の臭いを消すため、1日に何度となくアリーナの砂はかき混ぜられたとか。

お化け屋敷かと思ったら、戦士たち道具の展示室でした

順路に従って回っていくと、いろんな角度の客席から見学することができます。最上階まで上がった方が、巨大な楕円形をしているのがよく分かります。ニームの町が広がる、闘技場の外も見ることができます。また、見学の最後に階段を下りて行くと1階に、とある部屋への入口を発見。扉を開けると、中は真っ暗で少し不気味で、お化け屋敷かと勘違いしてしまいました。よく見ると、展示されているのは剣闘士たちの鎧、兜、剣や武器など。実際に使われていたものではありませんが、会場や映像を見た後なので迫力がありました。

パリから3時間、バルセロナからは3時間半

ニームの町に残るローマ時代の建造物、円形闘技場や神殿メゾン・カレは保存状態がとてもいいです。そのため、この町にいるとフランスにいながら、フランスではないような錯覚に陥りました。円形闘技場も、中へ入ってしまえば、そこはもう2000年前のローマ時代の世界そのもの。パリからTGVで3時間、スペインのバルセロナからは3時間半で到着します。ローマ史に興味のある方に、ニームは必須の訪問スポットですよ。