- 田中知子
- 現役パティシエ、スイーツライター。二度のフランス留学中にフランス各地へ食の旅に。花の都パリに関しては、フランス菓子のみならず、観光名所、レストラン、カフェ、イベント事など、パリジェンヌ並の情報通。現在は東京にてパティシエをしながら、季節毎にパリをチェック。「住んでるように気軽に行ける、パリ攻略法をご紹介します!」
出発エリアをに変更しました。
ストラスブールのカテドラル
マルシェ・ド・ノエルMarche de Noelとは直訳するとクリスマス市のことです。この時期になるとヨーロッパ各地でクリスマスの市がたちますが、中でもフランス最大ともいえる規模の大きなものはストラスブールで開かれます。開催中にパリを訪れる予定がある方は、パリからちょっと遠くはなりますが、出かけてみる価値は大いにあります。私は若かりし頃、ストラスブールに魅了され、自転車とスーツケースを列車に積んでパリからストラスブールに移り住んでしまったほど、魅力的な都市であります。ストラスブールについては書きたいことが山ほどありますが、今回は、このフランス最大のマルシェ・ド・ノエルについてご紹介したいと思います。
クリスマス時期のカテドラル周辺はイルミネーションとアルザスの町並みがとても素敵です
マルシェというと、皆さんのイメージはどのようなものでしょうか? 週末になると朝早くから、お肉屋さんやお魚屋さん、フルーツ屋さん、パン屋さん、ちょっとおしゃれなジャム屋さんが出店の準備……。といったものだと思いますが、マルシェ・ド・ノエルとなると、なんと日が暮れてからが一番活気づいているのです!! 出来たての暖かいローストチキンとジャガイモ、オーブンから出てきたばかりのピザやお惣菜パン、体の芯から温めてくれるヴァンショー(ホットワイン)、クリスマス限定のケーキなど、見てるだけでも楽しく、お腹も満足させてくれる冬のお祭りなのです。クリスマスツリーに飾るさまざまな素材のオーナメント、手作りのオブシェや民芸品などを売るマルシェ、アルザス地方の特産品やクリスマス時期限定のお菓子を売るお店等、お土産を買うにも最適のマルシェです。
たくさんの屋台で目移りしちゃうほど……
アルザス地方ストラスブールには美味しいものがたくさんあります。フランスでもかなり北に位置するこの地では、寒い冬の間にオーブンでお部屋を暖めながら、じっくりをお料理をしたのだとか。マルシェ・ド・ノエルでは、そんなストラスブールの特産品をつまみ食い。タルト・ブランベ(フランス風の釜焼きピザ)やシュー・クルートなど、マルシェで味わうのもこの時期ならではの楽しみ方。また、お土産にはクリスマスのお菓子が並ぶショップを探して下さい。この季節ならではのパンデピス(スパイスのパン)や、アルザス特産のクグロフ、またコンフィチュール・ド・ノエル(ナッツやドライフルーツたっぷりのクリスマスのジャム)6-8ユーロ(約900-1200円)なるものを見つけたら、絶対買いです。日本では出会ったことのない美味しいものが溢れていること間違いなしです。
クレベール広場の巨大クリスマスツリーはストラスブールのシンボル的存在
■ストラスブールのマルシェ・ド・ノエル(クリスマス市)
11月最終土曜〜12/25……平日10:00〜20:00(金、土 21:00)
イルミネーションは16:00より点灯
クリスマス・イヴを過ぎるとお店の数は少なくなります
■ストラスブールまでのアクセス
パリ東駅からSNCFで約4時間、TGV(1日に1本のみ)で約2時間20分。
アルザスの郷土菓子とともに洗練されたケーキが味わえる、ストラスブールのパティスリー ティエリーミュロップトのショーケース
■THIERRY MULHAUPT(ティエリー・ミュロップトゥ)
住所:18,rue du Vieux Marche aux Poissons -Strasbourg
電話:03 88 23 15 02
営業時間 :火〜木 8:4512:15 / 13:15-18:30、金 8:3012:15/13:30-18:30、土 8:30-12:30/13:30-18:30、日 8:30-12:00
休:月曜日、 祝日、8月1日-15日
街の中央クレベール広場から少し歩いたところのパティスリーです。モダンなインテリアの店内には精錬されたお菓子とアルザスの郷土菓子がバランスよく陳列されています。クリスマス時期限定のジャムやパン・デピス、クグロフ、レモンのタルト2.42ユーロ(約363円)などをぜひお試し下さい。
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/11/27)
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