2013年、来日が話題になった謎多きタピスリー

「貴婦人と一角獣」。みなさんはこのタイトルでピンときますか? 今年の春から日本に初来日している西暦1500年頃に作られたタピスリーの傑作です。タピスリーとは、壁掛けなど室内を飾るための織物で、絵画作品と違って輸送や管理が難しいため、国外に貸出されることは大変珍しいことのようです。貴重な作品とあって、東京展では連日たくさんの来館者があり、話題になりました。

一度は観てみたい「貴婦人と一角獣」のタピスリー 一度は観てみたい「貴婦人と一角獣」のタピスリー

6枚のタペストリーに描かれている秘密とは?

「貴婦人と一角獣」は6枚の作品からなっており、それぞれのタピスリーには、「味覚」「視覚」「聴覚」「嗅覚」「触覚」の五感と、もう1枚(一般的には「愛」などと解釈されている)が描かれていると考えられています。製作年代や場所も不明とあって、今もこの作品には多くの謎が残されています。観る人が様々にイメージできるのも魅力となっているのかもしれませんね。作品のタイトルを見ずに、描かれた場面だけを頼りに創造力を働かせて鑑賞するのも面白いと思います。

展覧会にはアニメファンが殺到!一体なぜ?

ところで、この「貴婦人と一角獣」は、ある有名なアニメ作品の中に登場する事でも有名です。その作品が機動戦士ガンダムシリーズの「ガンダムUC(ユニコーン)」。お話の中では主人公の回想シーンの中にこの「貴婦人と一角獣」のタピスリーが登場します。とても印象的なシーンとあって、今回の来日では、本物を一度この目で観てみたい!という熱心なガンダムファンが展覧会を訪れたことでも話題になりました。

パリではここで観られます

現在は日本に貸出されていますが、この作品はパリのカルチェラタン地区にある「フランス国立中世クリュニー美術館」の所蔵作品です。古代ローマ時代の浴場跡に建てられた修道院を利用した、趣のある美術館の中で観るタピスリーはまるで中世にタイムスリップしたかのようで、雰囲気共々一見の価値があります。来年以降パリへ旅行の計画がある方は、ぜひ現地での鑑賞をおすすめします。