ルーブル美術館ではなく、ルーブル博物館

「目には目で、歯には歯で」と世界史の授業で習った記憶がよみがえってきませんか。昔習った教科書に載っていた、ハンムラビ法典が目の前に佇んでいました。黒光りした石の上部には神シャマシュがハンムラビ王に法典を授けている彫刻が刻まれ、下部には楔形文字とアッカド語でその習慣法が刻まれています。これが紀元前18世紀のものなのかと、眺めているだけで歴史への思いを馳せてしまいます。古代メソポタミア文明の栄えたインダス川流域、イランの文明など、現地へ行っても今や目にすることのできないコレクションがルーブルで見られます。

世界三大美術館へ行く前に!本当に見たいものは何だろう(ルーブル美術館)その2 世界三大美術館へ行く前に!本当に見たいものは何だろう(ルーブル美術館)その2

一番目を引いた展示は、これでした!

私の目を一番引いたのは、アケメネス朝ペルシャの「射手のフリーズ」。紀元前510年頃のもので、戦場における射手兵達が行列をなしている場面を積み上げられた煉瓦で、浮き彫りと粘土の色の変化使って描いています。肩には矢筒をかけ、片手に槍を持った兵士の姿、衣装の模様や頭の装飾などが緻密に表現され、凝視してしまいた。主題は現在研究中で、王の衛兵「不滅の軍隊」を描いたのか、当時の人々の理想像を描いたのか、謎は解明されていません。だからこそ余計に、古代史へのロマンをかき立てられるのではないでしょうか。

ついでにエジプト旅行もできてしまう

エジプト史に興味ある方は、エジプト部門へ行くのも面白いでしょう。展示物は、フランスのナポレオン1世がエジプト遠征の際に持ち帰ったとされる遺産ばかりです。巨大な礼拝堂入口、何体も並んだスフィンクス像など、素通りできない展示物ばかりでした。大きいものばかりでなく、ガラスケースに入ったものも興味深かったです。個人的には状態良く保存されたパピルスに書かれた「死者の書」、ライオンの頭を持った人やワニの体を持つ神などの彫刻作品類もとても楽しめました。

パリに行けても、中東へは行けない方のために

パリへ行く機会はあっても、なかなかイランやパレスチナ、エジプトへ旅行するのは簡単ではありません。だからこそ、考古学が好きな方にもルーブルは必須の見学スポットなのです。日本ではなかなかお目にかかれない歴史遺産が見られるからです。キリスト教絵画や静物画を見ているだけでは飽きてしまう美術館でも、見学者の少ない古代史エリアはお勧めです。アレキサンダー大王が駆け抜けた時代へタイムスリップした気になれますよ。そして、まるで違う国を旅行した気になれる、それがルーブル見学の隠れた魅力なのです。