花の都パリの街並みと対照的な人骨だらけの地下道

見どころ満載のパリを観光していると、その華やかな雰囲気にだんだん夢見心地になってくるかもしれません。そんな気分に強烈なスパイスを加えてくれる観光スポットが、長い地下道に無数の人骨が整然と納められている、「カタコンブ(納骨堂)」というスポットです。その数は600万人分とも推測されており、その一部にあたる公開スペースを見るだけでも、考えられないような数の人骨を目の当たりにすることになります。

両脇に人骨が整然と並ぶカタコンブの地下道 両脇に人骨が整然と並ぶカタコンブの地下道

採石場を利用して造られた納骨堂

カタコンブは、もともと採石場として使われていた地下を、遺体の埋葬場所確保が困難になった18世紀末に納骨堂として利用するようになったのが始まりです。19世紀初頭にはすでに公開されており、ナポレオン3世やビスマルクなど歴史的な人物に訪れたと言われています。カタコンブの最初の方では、この地下の地質的、歴史的な解説をしている展示エリアとなっています。

怖がらずにじっくり眺めてみよう

展示エリアを終え地下道を進んでいくと、いよいよ両脇に人骨が並ぶ納骨堂エリアになります。異様な景観に驚くかもしれませんが、むやみに怖がらずに、どのように人骨が並べられているかよく観察してみましょう。「骨の壁」は頭蓋骨と(腕や足などの)細長い骨との絶妙な組み合わせで構成されており、また単に機械的に並べられているだけではなく、ところどころハート型や十字架型など凝った模様が表現されていています。いったいこれらを並べた人々はどのような気持ちだったのでしょう? そんなことを考えながら歩いていると、人骨が整然と続くカタコンブがますます興味深く感じられてくると思います。

カタコンブ観光の際の注意点

日本では必ずしも人気観光スポットとは言えないカタコンブですが、一般的には非常に人気があり、毎年多数の観光客が訪れています。地下道内が人数制限されている関係もあり、入口には常に行列ができているので、閉館時間の近づく夕方以降は必ず避け、できれば午前中に訪れるようにしましょう。RERのB線及びメトロ4、6番線のダンフェール=ロシュロー駅からすぐのところに入口があります。また、入口から出口はわりと距離があるので、事前に出口の位置も把握しておくと便利です。時間は10:00から20:00(最終入場19:00)で料金は10ユーロ。観光に必要な時間は、1時間ほどを見積もっておくといいでしょう。