ブルターニュ地方はどんなところ?

ブルターニュ地方は、フランスの北西部に位置しています。イングランド島南部に向かって、にょきっと突き出た半島です。ここは、フランスでも一風変わった地域で、イングランド島から渡ってきたケルト系のブリトン人が祖先なのです。元来ブルトン語を話し、15世紀まではブリトン公国という独立国でした。世界遺産で有名なモンサンミッシェルをご存知の方も多いでしょう。荒涼とした干潟の中にそびえる教会です。モンサンミッシェルよりほんの少し西に当たるのがブルターニュ地方で、似たような厳しい自然が続いています。なんと言っても、特筆すべきは夏の涼しさです。緯度はさほど変わらないにもかかわらず、パリよりも5℃は気温が低いのです。ですから最近では、夏の避暑地として人気を集めるようになってきました。

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日本よりもそばを生産するブルターニュ

ブルターニュ地方の特産はそばです。国内の80%を生産しています。中近東(サラセン)から十字軍が持ち帰ったそばを、小麦が育たないこの地での栽培を奨励したのが、ブリトン公国最後の王女アンヌです。そば粉は、フランスでは「farine de sarrasin(ファリン・ド・サラザン=サラセンの粉)」といいます。世界のそば生産地は、ロシア、中国、カザフスタン、ウクライナの順に多く、フランスは第5位、日本でもそばは、山がちな地方や北部で栽培されているとおり、寒冷地に適した穀物なのです。当地で、このそばを使って作るのが「ガレット」と呼ばれるクレープです。かつてはこれが主食だったとか。ガレットは日本でも、神楽坂に『ル・ブリュターニュ』がオープンして以来、熱心な啓蒙活動が実を結び、多くの人に知られるようになったといわれています。しかし日本に来るまでには、長い道のりを辿ってきたのですね。

ブルターニュ地方の名物は?

ガレットは、小麦粉のクレープよりも、カリッとしています。野菜や生ハム、サーモン、卵を入れて包んで焼いて食べると、そばの豊かな香りが立つので、そば好きの日本人には合ったのかもしれません。ブルターニュには、カフェよりも、こうしたガレットを食べさせる「Creperie(クレープリー)』が多くあります。ブルターニュの中心地レンヌにある名店が『Ar Pilling』。主食がクレープ、デザートも、名産の塩キャラメルクレープでお楽しみください。もう一つの名産がリンゴ酒「シードル」。5%程度の発泡酒です。この地では、小麦ばかりか、ワインもできないんですよね。代わりにここがフランスかと思えるほどに、種々のビールがあります。「Gwinz Du」はそばビールです。レンヌの町は木組みの家が多く残され、なかなか風情があります。そして一度は名産生カキも召し上がってみてください。一風変わったフランス、ブルターニュ地方のご案内でした。