フレンチとは違ったアルザスの郷土料理

フランスとドイツの間で複雑な歴史を歩んできたアルザス地方は、伝統的な郷土料理も私たちがイメージするようなフランス料理とは異なります。特に今回ご紹介する2つの料理は、上品さよりは素朴さが前面に出ている、この地の人々に古くから食されている家庭的な料理。なので、アルザスの歴史を味覚から感じとることができるのではないかと思います。どちらもパリではあまり見かけないものなので、ストラスブールなどアルザス地方の都市に行かれた際にはぜひ食べてみてください。

豚すね肉を使ったシュークルート。奥に見えるのはタルトフランベ 豚すね肉を使ったシュークルート。奥に見えるのはタルトフランベ

肉と一緒に食べるのが美味しいシュークルート

アルザス地方の郷土料理として有名な「シュークルート」は、ドイツのザワークラウトとそっくりの、千切りしたキャベツを塩漬けにして発酵させた料理です。ザワークラウトと同じように肉のつけ合わせとして食されますが、ザワークラウトがソーセージなどと別々に調理されて盛り付けられるのに対し、シュークルートはキャベツの上に豚のすね肉やベーコン、ソーセージなどを置いて一緒に蒸してしまうので、肉が柔らかくてとても美味しいです。じゃがいもを一緒に蒸してつけ合わせたり、豚肉ではなく魚介類を使ったりすることもあるようです。やや酸味の強い独特な味ですが、お酒のお供にぴったりの料理なので、ぜひ現地のレストランでお試しください!

薄生地のシンプルなピザ、タルトフランベ

シュークルートと並ぶ有名なアルザス地方料理の「タルトフランベ」は、シンプルな盛り付けの薄焼きピザです。「フランベ(高アルコール度数のお酒を入れて勢いよく火をつける調理法)」という言葉が入っていますが、実際にそうすることはなく、ピザと同じように窯焼きで調理されます。ですがピザと異なり、トマトソースを生地に塗ることはなく、主にたまねぎやベーコンをトッピングし、白チーズを使って調理されます。ピザを食べ慣れている日本人にも非常に親しみやすい料理だと思います。生地が薄いためどんどん食べられるし、カリッとした食感はなんともいえません! クリスピータイプのピザが好きな方には特におすすめです。