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掲載日:2019/02/16

ベルリンで必ず行くべき!建築デザインが光るユダヤ博物館

ベルリン・ユダヤ博物館はドイツの首都ベルリンにある市立博物館です。ドイツのユダヤ人の歴史や文化について展示しています。独特なデザインが特徴の建物の設計者は、自身もユダヤ系でポーランド出身のアメリカ人建築家ダニエル・リベスキンドです。その建築デザインには建築家のメッセージが、願いが込められているので、その声に耳を傾けなら博物館鑑賞をしてみましょう。

カテゴリ:スポット エリア:ヨーロッパ  ドイツ  ベルリン キーワード: 珍しい 博物館 デザイン

ABガイド:yuca

yuca
東京生まれボリビア育ちベルリン経由メキシコシティ在住。世界の文化遺産保護の研究をするためドイツの大学院に在籍。現在研究でメキシコシティに滞在中。ベルリンと愛するメキシコの素晴らしさをもっと伝えるため現地情報やカルチャー情報を中心に発信していきます!

ホロコーストを振り返る

ホロコーストを振り返る

ユダヤ人と聞いてやはりまず思い浮かぶのがホロコーストではないでしょうか。ホロコーストとはナチス政権下に起こったユダヤ人大虐殺のことです。約6000万人が犠牲になったと言われ、その悲劇の舞台にもなったドイツにはホロコーストの記憶をしるす場所がたくさんあります。「ベルリン・ユダヤ博物館」はそんな場所の一つです。

体験する博物館

体験する博物館

歪んで見える写真ですが、これは実際の館内の写真です。わざと平衡感覚を失うような設計になっているので、まるで時空が歪んだかのような錯覚を覚え、ただならぬ雰囲気が漂います。

入館してから館内の鑑賞ルートは3つに分かれています。「亡命の軸」「ホロコーストの軸」そして「継続の軸」です。これは、第二次大戦中のユダヤ人の3つの運命を表していて、建築の設計による空間作りのおかげで、こうしたユダヤ人の記憶を追体験できるようになっています。

亡命の庭

亡命の庭

「亡命の軸」と呼ばれる廊下は「亡命の庭」と呼ばれる屋外につながっています。ここでは無数のコンクリートの柱が建ち、外も上も見通しが悪くなります。ここでも地面は傾き、不安定な気持ちになり、見知らぬ異郷の地へと亡命したユダヤ人たちの体験を思い起こします。

「ホロコーストの軸」と呼ばれる廊下には犠牲になったユダヤ人たちの遺留品展示があります。そこにあるのはコインやハンドバッグなど、なんてことのない日常の品々ですが、それは静かに、そして力強くホロコーストの悲劇、そして失われた命の無念さを訴えます。

音と空間が生み出す体験

音と空間が生み出す体験

次にご紹介するのは「記憶のヴォイド」と呼ばれる場所にある、イスラエルの芸術家メナシェ・カディシュマンによるアート・インスタレーションです。幾千もの顔のような金属製のオブジェが積み重なっています。その表情は叫んでいるような、泣いているような、何かを訴えかけるような…これは体験型の展示で、この空間に立ち入るとこれらの顔を踏みつけなくてはなりません。一歩一歩と足を踏み入れるたびに、金切り声のような悲痛な音が鳴り響きます。無機質なコンクリートの壁面がますます空間の冷たさを助長し、背筋がひやりとする体験となることでしょう。

建物が語るユダヤ人の記憶

建物が語るユダヤ人の記憶

このように、「ベルリン・ユダヤ人博物館」の最初の方では博物館なのに展示品がほとんどありません。建物自体がユダヤ人の記憶を語るという珍しい博物館となっています。

この後、展示スペースを移動するとユダヤ人の生活や文化を、資料や展示品を通して紹介する展示会場になり、より深くユダヤ人の興味深い歴史を学ぶことができます。とても見ごたえたっぷりな博物館なので時間に余裕を持ってじっくりと鑑賞することをお勧めします。

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2019/02/16)
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