”緑の森”に残る悲惨なホーム 17番線から出発した電車の向かった先は?

ドイツ・ベルリン・歴史の現地ガイド記事

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”緑の森”に残る悲惨なホーム 17番線から出発した電車の向かった先は?

掲載日:2010/07/01 テーマ:歴史 行き先: ドイツ / ベルリン ライター:Kei Okishima

タグ: セレブ 一度は行きたい 鉄道 歴史



ABガイド:Kei Okishima

【ドイツのABガイド】 Kei Okishima
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ライター。早稲田大学第一文学部卒業。ドイツには高校時代に国際ロータリークラブ青少年交換留学でバイエルン州に一年間、大学時代に交換留学でベルリン自由大学、フンボルト大学に一年間留学する。その後ドルトムント大学にてジャーナリズム学科を専攻。現在はフリーライターとしてヨーロッパを中心に活躍中。

郊外の住宅地らしい緑豊かなグルーネヴァルト駅 郊外の住宅地らしい緑豊かなグルーネヴァルト駅

”緑の森”は高級住宅地

ベルリンの西端にあるグルーネヴァルト地区。ドイツ語でグリューンは緑、ヴァルトは森の意味。「緑の森」の意味のグリューネヴァルトが訛ってグルーネヴァルトになったと言われている。その名の通り、ここは緑の森だった。19世紀後半に巨大都市となったベルリンでは、中心部の喧騒を嫌って政治家や貴族、芸術家たちが静かなグルーネヴァルトに移ってきた。19世紀末からたちまちグルーネヴァルトは高級住宅地になる。現在でも相変わらずここは高級住宅地。ベルリンっ子たちの間ではグルーネヴァルトに居を構えることがステータスになっている。かつて貴族が住んでいた館がシュロスホテルになるなど、今も高級な雰囲気の地域である。

 

土手に置かれた「17番線ホーム」の案内 土手に置かれた「17番線ホーム」の案内

悲惨な舞台、17番線ホーム

グルーネヴァルトへ行くには中心部からSバーン(市内電車)の7番に乗って同名の駅で下りる。駅舎はベルリンでは珍しい木組みのファサード。1889年に建てられた可愛らしい駅舎である。そのメルヘン的な外観とは裏腹に、この駅は悲惨な出来事の象徴になっている。ナチス・ドイツ時代、ここから大量のユダヤ人が最終的解決策とされた収容所へ送られたのだ。17番線ホーム。それが移送用列車のホームだった。このホーム、かつては貨物列車専用のホームだった。そのため通常のホームから離れた場所にある。駅を出てすぐ左手に向かうと、17番線ホームの案内板が出ている。

 

コンクリートの土手に制作された追悼記念碑 コンクリートの土手に制作された追悼記念碑

忘れてはならない記憶を記念碑に

17番線ホームはグルーネヴァルト駅の一番端にあり、その先は土手になっている。その土手の途中に不思議な形の穴が空いていた。知らなければ何とも思わずに通り過ぎてしまう、どうということのない窪みだ。実はこれ、ユダヤ人大量移送の追悼記念碑なのである。これはカロル・ブロニアトヴィスキというポーランドの芸術家が制作したものである。そう言われてみるとデフォルメされているものの、これらの窪みは人間の形をしている。抹殺された人間をこうしてマイナスの形で表現した。ユダヤ人が最初に移送された1841年10月18日から丁度50年目にあたる1991年10月18日にベルリン市に寄贈された。

 

今は追悼記念ホームとなって使われていない17番線 今は追悼記念ホームとなって使われていない17番線

17番線で静かに歴史を振り返る

土手の坂道を少し登ると線路の脇に出る。それは17番線。そしてホームは駅舎の方へ少し戻った所。そこで目にするのは両脇のホームに敷き詰められた鉄のプレートだ。プレートには収容所へ向かって列車が出た日付と行き先、そしてその時の人数が刻まれている。プレートの数は全部で183枚、移送されたユダヤ人の数はおよそ17000人に及ぶ。行き先は殆どがテレージエンシュタット。現在のチェコのテレジーンである。テレジーンは絶滅収容所ではなく、中継地であった。それでも厳しい収容所生活で健康を害し、多くの人が亡くなった。強靭で生き延びていても、最終的にはアウシュビッツへ運ばれていった。この忌まわしい出来事を忘れないため、ドイツ鉄道は1998年にこの追悼記念碑を作った。こうした負の遺産も、旅の目的に加えたい。

 

■グルーネヴァルト駅
ベルリン中央駅からポツダム中央駅行きS7番線に乗り17分

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2010/07/01)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
 提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
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