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韓国が夢見る民族統一を、ベルリンのポツダム広場で思う。広場に建つ伝統スタイルの建築「統一亭」とは


掲載日:2020/10/20 テーマ:歴史 行き先: ドイツ / ベルリン

タグ: 街歩き 穴場 建築 歴史


再開発により有名建築家の建物がずらり。そんなポツダム広場で…

突如出現したようにも見える建物 突如出現したようにも見える建物

「なんでこんなところに、韓国の建築が?!」周囲の未来的ともいえる建築群に囲まれ、その小さな木造の建物は非常に目を引いていました。ポツダム広場(Potsdamer Platz、ポツダマー・プラッツ)のすぐそばにあるティラ=デュリーウー公園を歩いていたときのことです。高床式になっているので高さこそは8メートルほどありますが、六角形の建物の幅はほんの3メートルほど。しかしその小ささに見合わない強烈な存在感に、思わず立ち止まりました。

その名も「統一亭」。では、なぜこの場所に建てられたの?

ポツダム広場駅構内 ポツダム広場駅構内

この楼閣は、2015年に韓国から贈られたものです。2015年は、韓国にとって独立70周年であり、東西ドイツの統一からは25周年の年です。第二次世界大戦により、世界の中でドイツと朝鮮半島だけが分断国家となってしまいました。しかしその後、東西ドイツは1989年の「ベルリンの壁崩壊」を経て統一が果たされました。この建物に「統一亭(Pavillon der Einheit)」という名前がつけられ、ドイツ統一の象徴的な場所であるベルリンのポツダム広場に建てられたことは、韓国の夢を物語っているようですね。

ベルリンの壁と韓国の建築物がワンセットに

解説が書かれたベルリンの壁 解説が書かれたベルリンの壁

市内の地面にはベルリンの壁の跡を示すレンガが敷かれていて、そのレンガのすぐ脇に統一亭が建てられています。統一亭の隣には、モニュメントとして市内のあちこちにある「ベルリンの壁」の一部が立っており、ふたつの造形物が好対照を成しています。そしてその壁を使い、英語・ドイツ語・韓国語で解説が書かれていました。私もスマホの翻訳アプリを使って読んでみると、統一亭は、ソウルの世界遺産の宮殿「昌徳宮」内の「楽善斎」にある「上涼亭」を模したものだそうです。

まるで一気に韓国に来たみたい。驚きの再現力!

ベルリンの壁の落書きも生々しい ベルリンの壁の落書きも生々しい

さっそく「昌徳宮 楽善斎 上涼亭」を画像検索すると、本当にありました! このミニサイズの楼閣は、聖徳級のイベントで伝統楽器の公演などに使われています。統一亭も韓国産の木材や石材を使って建てられていて、上涼亭とまったく同じ美しい丹青(たんせい・朝鮮伝統の彩色)に塗り上げられていました。この、深みのある赤とエメラルドグリーンの色使いは、ポツダム広場を360°見回してもどこにも見当たらない、実に韓国らしい色彩です。この異国らしさが多くの人を魅了しています。

戦後の苦しみの記憶を、観光の合間に思い出してみよう

カッコいいショッピングモールとの対比がおもしろい カッコいいショッピングモールとの対比がおもしろい

ここを訪れた人の中には「周囲の風景にそぐわない。唐突な感じがする」と違和感を持つ人もいるようです。その気持ちもわかります。しかし、むしろその違和感こそがカギではないでしょうか。周囲に溶け込んでしまうより、「これはなんだろう?」と思わず立ち止まり、足元を見てここがまさしくベルリンの壁の跡地であることを知り、第二次世界大戦の後遺症に苦しんだふたつの国を意識する。ドイツにいながら朝鮮半島を見る。朝鮮伝統建築を前に、東西ドイツの統一を思い出す。そんな、歴史の交差点のような場所が大好きです。ポツダム広場へ行ったら、探してみてくださいね。

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2020/10/20)

※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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