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海外現地発ガイド通信

町全体が舞台に 毎年恒例のお祭り「キンダーツェッヒェ」


掲載日:2011/07/13 テーマ:歴史 行き先: ドイツ / ディンケルスビュール

タグ: イベント 一度は行きたい 祭り 歴史


町の歴史がわかる毎年恒例のお祭り

かつて穀物倉庫だった祝祭ホールSchrannen-Festsaalでの歴史劇 かつて穀物倉庫だった祝祭ホールSchrannen-Festsaalでの歴史劇

新教、旧教二つの宗教が対立した30年戦争。この宗教戦争にまつわる史話はローテンブルクに有名な「マイスター・トゥルンク(市長の酒飲み)」があり、毎年5月のプフィンクステン(聖霊降臨祭)と9月の帝国都市祭りに市民劇が行われている。同じようにディンケルスビュールでも毎年7月半ばの10日間、町を挙げての「キンダーツェッヒェ(子供へのもてなし)」祭りが開かれる。新教のローテンブルクでは旧教の皇帝軍が攻め入り、旧教のディンケルスビュールでは新教のスウェーデン軍が攻めて来る。最大の見物は期間中の土日に市民が演じる歴史劇、そして最終日のパレードだ。 

町が舞台に!散歩するだけでも楽しめる

第二部が行われる旧市庁舎広場Altrathausplatz。左が市参事会員たち、右がスウェーデン将軍、中央に子供たちが 第二部が行われる旧市庁舎広場Altrathausplatz。左が市参事会員たち、右がスウェーデン将軍、中央に子供たちが

祭りの面白さは、その時の状態を全く再現していることだ。なにしろ現在の町が30年戦争当時とほとんど変わっていないのだから町がそのまま舞台となる。スウェーデン軍が町を包囲した時と同じように、祭りの間は市壁外の緑地帯にミリタリーキャンプが建てられる。劇のある日、そこに陣取っているのはスウェーデン軍に扮した市民たち。彼らは楽しそうに飲み食いしながらも、時おり気勢を上げて町を威嚇する。頃合いを見計らって彼らは市壁の中へ行進していく。少し前から町の中心シュランネンプラッツのホールで劇が始まっている。市参事会員たちが集まって途方に暮れて、嘆くばかりで一向に解決策が見つからない。そうこうしているうちに敵が町へ押し寄せて来る。仕方なく、市長は町を明け渡す決意をする。

劇を見たらパレードへ

パレードで美しい町の中を練り歩く子どもたち パレードで美しい町の中を練り歩く子どもたち

そこで劇の第一部が終わり、観客は誘導されて外へ。町明け渡しの第二部は広場で行われる。この間の移動が大変スムーズに行われるのに感心。市長が町の鍵を敵将軍に渡そうとした時、町の子どもたちが広場に現れ、将軍に慈悲を乞う。心を動かされた敵将軍は町を焼かずに去って行った。めでたし、めでたし、と劇が終わる。出演者たちも観客もここでバラバラと解散。しばらく時間をおいて、今度はパレードが始まる。町の中を練り歩くのでコースの何処でも観られるが、劇の出演者に花束を渡すシュランネンプラッツには段状の観客席があり予めチケットが必要。期間中に町のあちこちで民族舞踊を披露してきたグループや町が誇る少年吹奏楽団クナーベンカペレder Dinkelsbühler Knabenkapelleも参加してパレードを盛り上げる。

踊りや音楽でにぎやかに閉幕

閉会式の最後を飾るクナーベンカペレ。後ろの建物はかつての穀物倉庫 閉会式の最後を飾るクナーベンカペレ。後ろの建物はかつての穀物倉庫

最終日の夜8時半からシュランネンプラッツで閉会式が行われる。市長の挨拶に続き、何組もの民俗舞踊のグループが踊りを披露する。そのあとクナーベンカペレの吹奏が始まる。様々な年齢の少年たちで構成されるこの楽団は腕も確かで国外でも有名。ロココ調の鬘が可愛らしい。日本で知られている曲もいくつか奏され、最後はドイツ国家。座っていた人は全員起立し、広場を埋める大勢の観衆と共に大合唱が始まる。こうして10日間に及ぶキンダーツェッヒェ祭りが幕を閉じる。市民が一体となって盛り上げた10日間の祭り。全てが終わった時は訳もなく感動する。お薦めはやはり最終日だ。

【関連情報】

Die Kinderzeche
2011年は7月15日(金)から7月24日(日)まで
歴史劇Historisches Festspiel “Die Kinderzeche” は7月16,17,23,24日のみ

チケットはツーリストインフォメーションにて
歴史劇:祝祭ホールでの第一部および旧市庁舎広場での第二部 6〜12ユーロ
    旧市庁舎広場での第二部のみ 2.50ユーロ
パレード観客席:5ユーロ
閉会式観客席:6〜13ユーロ

アクセス:
ディンケルスビュールには鉄道駅がないのでロマンティック街道を走るヨーロッパバスが便利。日に1度の便がある。ローテンブルクからは55分。
詳しいプログラムなどはwww.kinderzeche.de(ドイツ語、英語、フランス語)

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2011/07/13)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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