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ドイツ・ディンケルスビュール・祭り・イベントの現地ガイド記事

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海外現地発ガイド通信

大人も楽しめる子ども祭、歴史劇『キンダーツェッヒエ』

掲載日:2017/05/08 テーマ:祭り・イベント 行き先: ドイツ / ディンケルスビュール ライター:沖島博美

タグ: おもしろい かわいい イベント 一度は見たい 祭り 子供にオススメ 珍しい 歴史



ABガイド:沖島博美

【ドイツのABガイド】 沖島博美
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東京在住。 旅行作家。ドイツの民俗、歴史、文化などを取材し、書籍や雑誌で紹介し続けている。主な著書に『グリム童話で旅するドイツ・メルヘン街道』(ダイアモンド社)、『北ドイツ=海の街の物語』(東京書籍)、『ベルリン/ドレスデン』(日経BP),『ドイツ〜チェコ古城街道』(新潮社)、『ドイツ・クリスマスマーケット案内』(河出書房新社)など他多数。日本旅行作家協会会員。

キンダーツェッヒエ劇のハイライト、敵将軍の前に現れた町の子どもたち キンダーツェッヒエ劇のハイライト、敵将軍の前に現れた町の子どもたち

7月にドイツへ行くなら是非ディンケルスビュールへ

ロマンティック街道は相変わらずドイツで一番人気の観光街道だ。出発地点となるヴュルツブルクから、街道のハイライトであるローテンブルク、次にディンケルスビュール、ネルトリンゲン、アウクスブルク、ランツベルクと続き、ヴィース教会などを経てフィナーレのノイシュヴァンシュタイン城が聳えるフュッセンまで続く。ディンケルスビュールは、街道随一の観光地ローテンブルクを見学した後に訪れるため、感動は今一つかもしれない。しかし、ディンケルスビュールならではの景勝がある。それは旧市街を取り囲む水堀だ。市壁の外側に池や水路を巡らせて町を守っていた様子はローテンブルクでは得られない美しさである。この水堀もさることながら、ディンケルスビュール最大の魅力は毎年7月に開催される子ども祭りキンダーツェッヒエだ。

 

祝祭ホールで市民たちによって演じられる『キンダーツェッヒエ』 祝祭ホールで市民たちによって演じられる『キンダーツェッヒエ』

ドイツで最も古いと言われる歴史劇

30年戦争最中の1632年のこと、旧教徒の町だったディンケルスビュールは新教徒のスウェーデン軍に包囲されて絶体絶命の状態になった。その時である。町の中に侵攻してきたスウェーデン軍将軍の前に、町の子どもたちが進み出て救済を求めた。あどけなく愛らしい子どもたちを前に、将軍は心を揺さぶられる。彼は町を焼き払う命令を下さず、子どもたちの願いを聞き入れて町を去って行った。こうしてディンケルスビュールは救われたのである。それ以来、子どもたちの勇気に感謝して町では子どもたちに施し物を与える祭り、キンダーツェッヒエが行われるようになった。1897年からは劇も上演されている。この種の歴史劇としてはドイツで最も古いと言われている。キンダーツェッヒエ祭りは毎年子どもたちが夏休みに入った7月半ばに10日間繰り広げられる。

 

少女ローレが子どもたちを連れて市長の前に現れる 少女ローレが子どもたちを連れて市長の前に現れる

町が包囲された時の混乱した様子を舞台で再現

祭りの期間中は民俗舞踊や鼓笛隊の行進など、どこかで何かが行われている。目玉は土曜、日曜の歴史劇だ。子どもたちが町を救った時のことを再現した劇で、市民によって演じられる。この劇は2部制になっており、第1部は市のシュランネン祝祭ホールSchrannen-Festsaalで行われる。楽団と観客がいること以外はまるで当時の市庁舎の中と同じだ。市長と市参事会員たちは、戦況が不利であることに頭を抱えている。話し合いは時には喧嘩腰に。そんな中、負傷した兵士が飛び込んできて町が包囲されたことを伝える。絶望的になった皆の前に、町の少女ローレが子どもたちを引き連れてやって来くる。自分たちが敵将軍に、町を破壊しないように願い出る、と言うのだ。劇はここで終わり、観客たちは席を立ってゾロゾロと外に出る。

 

第2部が始まる旧市庁舎広場Altrathausplatzにはチケットがないと近づくことができない 第2部が始まる旧市庁舎広場Altrathausplatzにはチケットがないと近づくことができない

2部制の仕組みを事前に把握しておこう

劇が完全に終わったわけではない。直ぐ近くの旧市庁舎広場で第2部が始まるのである。皆の後をついて行けばよい。第2部は野外劇で、町に侵攻してきたスウェーデン軍、ローレと共にやって来た子どもたち、それを見守る市参事会員たちで演じられる。ローレと子どもたちは敵の大将シュペロイト大公の前に歩み出て懸命に慈悲を乞う。史話によればこうした場面もあったわけで、つまり観客は30年戦争当時の出来事を目の当たりにするのである。中世の町並みがそのまま残っているのだから全く違和感がない。実に臨場感あふれる大掛かりな演出である。台詞は解らなくても劇の大筋を知っていれば十分楽しめる。因みに劇の後、子どもたちにはお菓子がいっぱい詰まった円錐形の大きな袋が配られる。それがキンダー(子供)ツェッヘ(施し物)なのである。

 

ディンケルスビュールを取り巻いている水堀 ディンケルスビュールを取り巻いている水堀

データ

2017年のキンダーツェッヒエ祭りは7月14日から23日まで。
歴史劇はHistorisches Festspiel “Die Kinderzeche”と呼ばれている。
チケット購入、および祭り期間中のプログラムは全て下記から。
http://kinderzeche.com/

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2017/05/08)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
 提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
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