ロマンチック街道は、ロマンチックではなかった?

ロマンチック街道は、もとをただせば、「ローマへの巡礼路」です。今から2千年も前、古代ローマ人が最新の土木技術を使って、国土を広げていった、そんな時代に造られてから、いままで使われてきた道なのです。「すべての道はローマに通ず」。そんな道の一本がロマンチック街道で、もとは決してロマンチックなものではなかったのですね。それが第二次大戦後、ドイツに駐留していたアメリカ軍将校の家族たちが、バカンス先として滞在したのが、ロマンチック街道周辺の小さな町々だったことから変わりました。これに目を付けたのがドイツ政府観光局です。あらたに「ロマンチック街道」と名付けて、観光資源として売り出し、中世さながらの町々のロマンチックなムードも相まって、一躍人気の観光地へと発展したのです。

ロマンチック街道を自由に旅するスケジュールを作っちゃお 前編 ロマンチック街道を自由に旅するスケジュールを作っちゃお 前編

ロマンチック街道の拠点となる町は?

ツアーで行く場合は、人気のローテンブルグ を中心としたスケジュールになりがちです。しかしここはあまりに観光客が多すぎて、楽しむ以前にうんざりしてしまう方も多いでしょう。個人旅行の場合は、近隣のディンケルスビュールに泊まるのがおすすめです。「絵に描いたように美しい町」と称されるので、ここでも昼間は観光客がドッと押し寄せますが、それも一時のこと。小さな町なので、大型ホテルがなく、ツアー客で泊まる人はほとんどいません。繁忙期でも、朝夕は本来の落ち着きを取り戻します。4月〜10月まではヨーロッパバスが、フランクフルトから1日1便運行しています(さらに南のオーストリア国境に近いフュッセン行き)。ディンケルスビュールとローテンブルグ間ではドイツバス(DB)NO.814が42分間で結んでいますし、南のネルトリンゲンにもドイツバスで行けますので、ディケルスビュールを拠点にして、旅のスケジュールを考えてみましょう。

これを見ずしてロココを語るなかれ

ディンケルスビュールからさらに南に行くにも、ヨーロッパバスが便利です。ローマ人が作ったアウグスブルグを見るのもいいですし、そのまま終点のフュッセンまで行ってもいいです。フュッセンは、近隣に見どころの多い町です。まずご紹介したいのは、世界遺産のヴィース教会です。外は白い漆喰塗りのシンプルな印象ですが、中に入ってビックリです! 世界でこれほどコッテコテのロココ様式があったでしょうか? 華美に華美を重ねていった究極の美というか、見る人によっては、気持ち悪く映るかもしれません。まさにこれを見ずして、ロココを語るなかれです。フュッセンからNo.9606のバスで50分、Wieskirche(発音はヴィースケルヒャ、ヴィース教会の意味)下車です。この教会は、畑の真ん中にぽつんと立っています(後編へ続く)。